実刑判決で刑務所に入る際には、ほとんどの被告人は、
現在の居住先を解約します。
前回の案件のように持家なら売却となりますが、
事故物件だけに買い手が見つかるかは相当困難となるでしょう。
殺人事件がマンションの一室で起きた場合、
同じマンションに住む他の所有者は
自分の物件を売却する際に、その事は「告知事項」として必ず伝えなければなりません。
いわゆる「精神的瑕疵(かし)」というものです。
そしてその「精神的瑕疵」を告げずに売却をしてしまった場合、
所有権移転後に購入者がその事実を何らかの形で知り、
「そのような「事項」を知っていたら購入しなかった。」
などとなってしまった場合、最悪「錯誤無効」という事で
その取引自体が無かったものとして扱われるケースもあります。
自殺、殺人、放火、火事等々精神的瑕疵は数多くあります。
天災地変など、誰の責任でもない出来事による被害であれば
まだ諦めはつくとしても、他人の身勝手さゆえでこうむる被害は
怒りをどこにぶつけて良いかわかりません。
殺人事件、自殺、放火は周りの住民にも多大なる迷惑をかけること、
意外と忘れがちなポイントです。