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この記事は産後に過去を振り返って書いたものです
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夢にまで見た妊娠判定後、胎嚢確認から2日後の出来事です。
クリニックで鍼治療してもらった後、相方と食事をして帰宅。このタイミングでまるちゃんが来てくれたのはきっと意味があるよね、去年はたくさん泣いたから今年はたくさん笑わないとね、なんて話をしながらなんだか下腹部がチクチクするような気がしてました。「鍼で血行良くなったのかな~子宮が成長してるのかな~」なんて思いながらシャワーに入り寝る準備をしてたら突然膣から「ドバッ」という変な感触。また膣座薬が溶けて出たのかな?と軽い気持ちでトイレに。
ところが、パンツをおろした瞬間に全身硬直。直径10センチくらいの水っぽい出血跡がしっかりとついています。水っぽいけどこれはもう「出血」の領域。一瞬で青ざめた私は、脱いだパンツを握りしめて慌てて相方を呼びました。
ね・・ねぇ・・・これ、血?血だよね?あたし出血してる!?
いや・・どうだろ・・・オレは痔だから毎日こんなカンジだけど・・・
はっ?バカじゃないの!?確かクリニックの緊急連絡先があったはず・・・これ電話してもいい状況だよね、なんて言ってるうちにまた膣から暖かいものが。しかも今度はトロリとした感覚ですっごくイヤな予感。相方に「ティッシュ持ってきて!」と叫び、迷うことなくパジャマの中に手を入れて股を拭きました。「びっくりしないでね・・・」とゆっくり手を取りだすと・・・!ティシュがベットリ鮮血で真っ赤!!
っっっ!!!電話電話、先生に電話しようはやくはやく
もうなにがなんだかわからないまま、震える手で先生に電話。ワンコールでいつもの院長先生が電話に出てくれました。もう神様にすがるような気持ちで状況を伝えると、予想外に冷静な返答が。
あー流産とかそういうことではないと思いますけど、もし気になるようなら近所の夜間救急で診てもらったらどうですか
え・・・・っ、でも先生に・・・・・
だってこの時間からうちは開けられないし、心配だったら今日診てもらったほうが安心なんじゃないですか
信じられませんでした。唯一の頼りだった先生に突き放された気がして携帯片手に呆然。今になってみれば、言い方は別にしても先生の言うことは正しかったと思えるんだけど、その時の私にとっては先生しか頼れる人がいなくて、心底ビビって緊急連絡先に電話してるのに、他の病院行ったらどうですかって・・・言葉を失いました。
相方は、携帯片手にボロボロ涙を流す私の背中をさすりながら「大丈夫、落ち着け、泣くな、大丈夫だから」と念仏のように唱えます。救急車も一瞬考えたけど、とりあえず近所の総合病院に電話→当直先生分娩対応中で対応不可。でも私の取り乱した状況を察して救急ホットラインで近所の大学病院を紹介してくれました。電話で確認したところ入院は不可だけど外来のみなら対応可とのこと。
もう今すぐにでも家を飛び出したいのに、のんきな保留音で産婦人科に転送され、今の状況を教えろと言われる。「鮮血」って言ってるのに「貧血」とか言うし、不妊治療の履歴や移植方法(!)を細かく聞いてきたり、「そんなことどうでもいいから早く!」と叫びたい気持ちでした。
その後タクシーを呼んでる間にもういちどトイレに。でも、ズボンをおろして再び凍りました。出血は明らかに増えていて、脚をつたってくるぶしまで血が流れています。便器に座ると、どこにも力を入れてないのにポタポタポタ・・・慌ててペーパーで拭うと、サラサラで赤黒い大量の血が次から次へと・・・・頭からつま先まで一気に血の気が引いて行くのがわかりました。
私の叫び声に飛んできた相方は、便器に座ったまま「もうダメ・・・どうしよう・・・もうダメだ・・・」とつぶやく私に「大丈夫、病院行こう、タクシーすぐくるから大丈夫、病院、病院にいこう」と私をひっぱり出して、真っ赤に染まったトイレの水を流して私にパンツとズボンをはかせてくれました。私は全身のチカラが抜けて頭には「流産」の二文字が駆け巡り、ひょっとして今トイレにまるちゃんが流れてしまったんじゃないか、「どうしよう、どうしよう、まるちゃんダメになったらもう生きていけない」と半狂乱状態。ほどなく到着したタクシーに抱えられるように乗り込んで病院に駆けつけました。
病院でも初診資料に持病や初潮の時期、生理痛の有無とかどうでもいいことばっかり記入を求められ、「ホントこんなの書いてる場合じゃないんだけど!まるちゃんダメになっちゃう!早く!早く!」と相方にすがりついて泣き叫ぶ私。夜間にも関わらず、待合室にはそれなりに人がいます。もちろん子供も。相方に手を握られ、背中をさすられ、ボロボロ泣く私をみんながジロジロ見ます。子供も「お姉ちゃんどうしたのかなー」なんて言ってます。
相方は「大丈夫、まるちゃんは強い子だから絶対に大丈夫」って言うけど、さっきの出血みたでしょう?大量に真っ赤な血が流れてたでしょう?ついさっきまで幸せだね~なんて話してたのに、またどっかに行っちゃうかもしれないんだよ?何が大丈夫なの?でも相方が言います。「まるちゃん頑張ってるかもしれないのにあきらめちゃだめだ。信じてあげよう。まるちゃんは絶対に頑張ってる。オレたちが先にあきらめちゃだめだ。」・・・ハっとしました。陽性判定をもらったとき、今度こそ絶対にこの子を腕に抱くんだと決めたはず。絶対にまるちゃんをあきらめないって決めたはず。歯をグイとかみしめて、嘘でもなんでも「大丈夫」と自分に言い聞かせることにしました。
そうして待つこと約15分。もう永遠のように感じられました。
ボロボロの姿で相方に抱えられて診療室に。ところが相方は先生に外で待つように促されて出されてしまいます。心細くて怖くて先生の質問に答える声が震えます。そうして、ついに診察台に乗ると脚までしたたった出血跡を見て「あー結構出血したんだね」と。内診が始まりしばらくの沈黙。私は胸で両手を組んで、「まるちゃん!まるちゃん・・・・!!!!」と祈ります。すると
うん、ここね、ここにたいのうあるね、心拍も見えてますよ。
・・・・・・・・・・!!!!!
手足がガクガク震えて、「わ・・わたしにも見せてもらっていいですか」というのが精一杯。クリニックでもまだ確認できなかった心拍。ここで初めて見せてもらうことができました。あぁ・・・まるちゃん・・・頑張ってくれてありがとう。安堵のあまり気を失いそうになる感覚ってああいうのを言うんだ。
診察台から降りて先生の前に座ると、相方が部屋に戻されました。
この時の相方は顔が真っ青、目も血走って、ひどい顔をしていました。外で待ってる間は一生のように感じられ、いつ部屋の中から私の絶叫が聞こえるんじゃないかと不安でたまらなかったそうです。でも部屋に入って私の様子をみた瞬間、大丈夫であることを悟って安堵で崩れ落ちそうになってました。
でも先生は決して私を安心させるようなことは言ってくれません。
とりあえず心拍は確認できたけど、出血の原因が特定できない以上、流産と関係のない出血なのか、流産が進行している状態の出血なのか判断ができないと。とりあえずの張り止めと止血剤は処方するが、明日かかりつけの病院で診察してもらうことを強く勧めますということでした。
病院からの帰り道、私たち夫婦はここ数時間の酸欠を補うようにとにかく深呼吸ばっかりしてました。まんじりともせず朝を迎え、朝イチでクリニックに電話。昨日の救急外来の結果と今日診察してもらいたい旨を伝えると、院長先生はやっぱり冷静。
そう、心拍確認できてよかったね、でも安静指導を受けてるならわざわざ電車にのってくるのもあれだし落ち着くまで家にいたほうがいいですよ。
でも張り止めと止血剤が切れちゃうんで・・・
あーそんなのどうせ気休めですから
もうこの先生の冷たい対応にいちいち凹んではいられません。すぐさま昨日の病院に追加の薬をもらいに行きました。昨日とは違う先生の内診で、まるちゃんの心拍は確かに今日も確認できました。
初期の出血はよくあることだけど、量も多かったから進行流産の可能性もあるし、なんとも言えません。昨日の今日で突然状況が変わることなんてないのでとりあえず帰って休んで、週明けにかかりつけの病院に行ってみてください。
でもそのかかりつけの先生は出血が落ち着くまでくるなって言うし、近所で診てもらうほうがいいって言うんです
まぁ、先生がどういう考えで言ったのかはわからないですけど、今のはまちさんの主治医はそちらの先生です。主治医の判断で座薬や注射などホルモン補充が続いてる状況ですし、僕が勝手にはまちさんの判断をすることはできないんです。
・・・・これも今考えてみれば正しいことだと思う。
でもその時の私は、とにかく誰でもいいから助けてもらいたい気持ちでいっぱいで、またまた医者に突き放された絶望感でいっぱいでした。
そうしてなんとなく腑に落ちないまま、不安な気持ちを抱えたまま、自宅での安静生活が始まりました。一日中メソメソ泣きながらベッドで検索する私。先生は言わなかったけど、この状況は「切迫流産」だよね。検索するといろんな情報があるけど、無事に乗り越えた人の前向きなブログや記事をブックマークして、何度も何度も読み返してました。そして家事全般をしながら、「頑張れ、はまちもまるちゃんも頑張れ。絶対にオレたちは家族になるんだから」とお腹に語りかけてくれる相方。トイレに行くたびに出血を確認して涙、お腹も痛くて怖くて涙、そんな私に「赤ちゃんよりはまちが泣き虫でどうすんの。ママならもっと強くならないと」。「まるちゃんは早く大きくなりたくて、ちょっとお腹の中で元気に暴れすぎちゃったんだよ」って励ましてくれました。。
不安で不安で仕方ないけど、今の私にできることって何にもないんだよな。お腹のまるちゃんを信じて安静にすることしかできないんだよな。今にも恐怖に潰されそうなギリギリの精神状態で、とにかくお腹に声をかけながら毎日を過ごしていました。
この時のことは、安定期に入っても臨月に入っても、文字にするのが怖くて怖くてなかなか記事にすることができませんでした。無事に出産した今でも思い出すだけで怖くなります。でも今、私のひざの上にはまるちゃんが可愛らしい寝息を立てて寝ています。あの時、私よりも相方よりも、いちばん頑張ってくれたのはこの子なんだなぁ、相方が「まるちゃんが頑張ってるのにオレたちがあきらめちゃダメだ」って言うのはホントだったんだなぁ、としみじみ思います。あきらめなくてよかった。信じてよかった。願いが届いてよかった。
この期間、私のことをずっと応援してくれてたブロ友兼リア友ちゃんがいます。連日送ってくれた心強い応援メールにどれだけ救われたかわかりません。ベッドの中でいつも携帯を握りしめて、何度も何度も読み返してたんだよ。今でもそのメール大事にとってあるんだ。本当に本当にありがとう!