私が法学生の一年生だったとき
心理学者に公然とこう言った
「そもそも心理学だなんて呑気なものが、果たして学問の名に値するんですか? 茶番だなんて要りません」
言い放って私は司法特別研究室に戻った。
心理学にかぶれた成績の悪い可哀想な人たちが
「ジャッジするな」
と言うけれど
私は構わず《正当にジャッジする》
詩人ロートレアモン伯爵は
詩集『マルドロールの歌』にて
控えめに遠慮なくこう記述する。
「心理学には、まだまだ成長が必要だ!」
人は長く暗い旅路の過程で
心理学に没入することもままある。
ご自分がご自分の都合のいいように
ドグマに陥り自己弁明を繰り返す。
サルトルが戯曲『恭しき娼婦』の中で
「気狂いめ!気狂いめ!」
と書いているが
何しろ相互主観性さえ理解しないんだから
どうしようもない。
内面生活を疎んじる私は
外見を重視する。
身嗜みは大事だと思う。
「ボロは着てても、心は錦」と戯れ歌があるが
この退屈な作詞家のことを私は嫌っている。
バカも休み休みにしてほしい。
さっさと怠惰な心理学を放擲し
気取りのない完璧なモードで着飾ろう。
都内の街は、庭なのだから。
認知行動療法だなんてものに取り組むと
一遍の詩も書けなくなるし
本来の個性も無駄死にする。
私は精神科医に言った
「先生、認知行動療法は、誤謬だらけです」
すると東京医科大学出身の彼は
項垂れて「そうなんだよ」と返事した。
私はあなたに勧めたい。
ありとあらゆるものをジャッジしたほうがいい。
あなたが本来のあなたご自身であるために。
