昨日、仲間の女性がうずくまっていた。


彼女は、うつ病、暮らしは困窮して生活保護を受けている。弟妹も障害があり、母親は他界していて、父親は働けない。


彼女は手紙をキチンと書く良い人。しかも楷書で書く。


下町の女子校で、イジメに遭っている。甚だしく傷ついたのだろう。突き飛ばされた…と私に訴えていた。


入退院を彼女は繰り返す。


文学好きな彼女は、私と波長が合う。


華やかさや派手なところが彼女にはない。よく洗濯された服を清潔に着ている。


彼女は自分が理解されないと苦しんでいる。福祉職員も彼女に寄り添う親切はしない。


医療では、精神科医と同じやり取りを繰り返しているんだと私は想像している。だから彼女は回復しない。


いずれにしても、彼女は憔悴している。この憔悴がいつから始まったのか、私には分からない。たぶん、もの凄く彼女は混乱している。


精神障害のケースでは、各自が、映画やドラマの登場人物となっている。


一般の世間とは違うと思う。


夢の世界で精神障害者は生きている。


認知行動療法でのズレとか歪みという観念は、精神障害者からすると、どこか釈然としない。映画を観て「それは嘘です。現実ではないから」と感想を述べる人はいないと思う。


何かしらを精神障害者は諦めていることが多い。


それはそれで仕方ないと思う。