あなたの周りに生活困窮に陥っている人はいますか?

どのくらいいますか?

生活困窮者の女性と男性の比率はどの程度ですか?


2023年の生活保護の申請件数は過去最多となった。


他方で、生活保護費の引き下げが2012年衆院選での自民党公約、生活保護給付水準を10%引き下げるとして、なぜか大勝し、この選挙結果が世論なのかどうなのか、分析が必要だが、憲法第25条を巡っての名古屋高裁判決は、《人が3度の食事ができているというだけでは、当面は飢餓や命の危険がなく、生命が維持できているというに過ぎず、到底健康で文化的な最低限度の生活であるといえないし、健康であるためには、基本的な栄養バランスのとれるような食事を行うことが可能であることが必要であり、文化的といえるためには、孤立せずに親族間や地域において対人関係を持ったり、当然ながら贅沢は許されないとしても、自分なりに何らかの楽しみとなることを行うなどが可能であることが必要であったといえる》とした。


25条の【最低】の解釈を、世間では誤解している場合が多い。たぶん、保健所の保健師すらもが理解せずに誤解している。

「生活保護を受ける人は、社会の最底辺であるべきだ。だから可能な限り低い水準でよい、食えさえすればいい」と頑なに誤解する人がいる。こういう考えは時代遅れの劣等処遇の価値観だが、医療従事者にしても福祉従事者にしても保健師でさえもがこんな古風な考えを抱いていたりもする。


2012年4月、生活保護給付水準10%引き下げと同時に、食費などの原物給付を進めるとする提言をまとめたのは、当時の自民党の生活保護に関するプロジェクトチーム(世耕弘成座長)だった。〔世耕氏は自民党からの離党勧告処分を最近受けている:いわゆる政治資金裏金問題で〕



さて、【孤独対策】に取り組む必要がある。

主に精神障害者の間で【8050問題】が取り沙汰される。この用語の名付け親は勝部麗子さん(大阪府豊中市社会福祉協議会福祉推進室長)だ。彼女によると、「経済的貧困」とは別に「人間関係の貧困」があるという。コロナ禍でこの傾向が更に顕著になった。


引きこもり期間平均は10.6年。引きこもり経験者でつくる団体「引きこもりUX会議」は、当事者940人から生活状況や悩みを聞いた。3割が深刻な孤立状態、生活に困窮している人は半数に上った。で、行政などの支援を受けた人のうち9割が「内容に課題がある」と答えた。


端的に、引きこもりは女性が多く、6割を占めている。「急な病気でも頼れる人がいない」との回答は28%。48%が「生活に困っている」。「経済的に困窮して国民年金を支払っておらず、独身で職歴もない。親が亡くなった後は困窮する未来しか見えない」などと苦しい。



UX会議では、就労よりも、安心できる居場所づくり、を重視する。



私の身近にも、苦しんでいる女性がいて、問題は深刻。これからもこの問題について提起していきたい。