横浜情景(12)野毛大道芸10.4.25.
アウェイ横浜戦快勝の翌日、天気も良かったので、第36回野毛大道芸に行ってきました。お目当ては雪竹太郎の『人間美術館』。92年「第1回大道芸ワールドカップin静岡」の初代チャンピオン(金賞受賞)です。
関内イセザキモール入り口から伊勢佐木町商店街に向かって延々と鯉のぼり泳いでます。右手には08年閉店した横浜松坂屋(ゆずっ子の聖地だった)が。イセザキモール入り口から右に歩くと野毛本通りです。
横浜市民御用達の鶏肉専門店『梅や』。休日でもこの行列。私たちも必ずここで買います。
『梅や』を過ぎると野毛大道芸のメイン会場(といってもホコ天にした道路ですが)が見えてきました。
プログラムで雪竹太郎氏の最終公演時間と公演会場をチェックしてから来たので、
http://www.noge-net.com/36th-Performer1.pdf
雪竹太郎のラス前公演終了後、正面最前列(道路にビニールシートを貼ってある)に座ります。青ジャージの体操服着た鳥居みゆきを思わせる女芸人さん(画像左の人)のパントマイムが終わって(ちゃんと投げ銭しました)、いよいよ『人間美術館』最終公演です。
舞台?下手のビニールシートを実行委員会ボランティアスタッフに頼んで20cm後ろに下げてもらいます。この人には舞台の大きさが見えてるんですね。
舞台設営?が完了すると営業?です。基本パントマイムなので、呼び込みといっても声は出しません。
雪竹ファンやリピーター以外の一見さんをどうやって取り込むか思案中。。。
もう雪竹劇場は始まってます。
【準備中5分前】呼び込みが終わると、大事な投げ銭箱の設置です。野毛に集結した芸人さんにはギャラは支払われません。投げ銭のみが収入源なのです。大道芸の観客の最低限のマナーは【芸を楽しんだら投げ銭する】ことですが、日本ではマナーを守らない人が多い。【大道芸 投げ銭 マナー】で検索するとどれだけ芸人の溜息がきこえてくることか生活がかかっている投げ銭箱の設置には、それはそれは気持ちをこめます。
次は大道具係の仕事です。
舞台を設営しながら観客を観察します。年齢層もなんですが、この人にとって大切なのは、作品に協力してくれそうな人を見出すことです。
この日は家族連れの客が多かった。園児~小学校低学年の子供は思ったことをすぐ口に出すので、芸人にとって大敵です舞台衣装を着る(といってもこの人は服を脱いで白い塗料を体に塗りつけ、布切れを腰につけるだけなのですが)だけで子供は『やだ~何でぬぐの』『エッチ~』親が必死に黙らせようとしても、芸術作品が子供に判る訳も無く、どうやって舞台の空気を維持するのかな、と思ったらいきなり大技で子供を驚かせます。
そして誰もが知ってる芸術作品
芸術品の形態模写で終わらないのがこの人の芸。
ムズムズし始めたかと思いきや
タバコを取り出し
一服。。。下半身が微動だにしてないのがスゴイ
そしていきなり舞台の外に飛び出し野外ステージへ(元から野外ステージなのですが)
公衆電話ボックスの屋根にのぼりミケランジェロ【ダビデ像】
『ちょっとだけよ』イチジクの葉が笑えます
(ここから数作品はやんわり写真撮影を拒まれた気がしたので撮影自粛。)
ここで作品に協力してくれそうな人を物色します。条件は「細身で、空気が読め、気が弱そうで頼まれたら嫌とはいえない男性」お眼鏡に適った男性、最初は尻込みしてましたが、観客の拍手に押されて結局協力することに。
原作はこれです。
次の協力作品を示されて驚愕するこの男性
言われるままに
足をかけ
肩に手を回し
完成です雪竹さんの作品は形態模写に留まりません。パロディあり、
オマージュあり。ここから暴走します。
くだんの男性は服を脱がされキリストに。
気が散り始めた子供を協力者に仕立てます。ピエタ?
作品の表示板が変わってないので観客は何の作品かわかりません。
ピカソ【ゲルニカ】でした次々と子供を舞台に上げます。
子供も喜んで協力してます。
この男の子は木にとまる役を命ぜられますが、木登り苦手なようです
大作が完成しました。ぜんぜん似てないのですが、オマージュですね。
くだんの男性はゴルゴダの丘に持っていかれ
男の子は慈悲の恩恵を受けます
今日はこれで終わり。
お待ちかね、投げ銭タイムです
投げ銭ならぬ投げ札で報わせて頂きました。
協力した子供には2ショットのサービスが
一生の思い出になりますね羨ましい。。