来年以降のハムフェアについて | はじめてのアマチュア無線

はじめてのアマチュア無線

アマチュア無線を始めたばかりの方、あるいはン十年ぶりに再開局された方、アマチュア無線のイロハを解説するブログです。

※本記事は作成時点の情報をもとに記載しています。事実と異なる部分が見つかれば、随時修正をしていきますが、その旨をご了承ください。

 

今年も一大イベントのハムフェアが終わりました。

ですが、ハムフェアを巡っていろいろな問題が出ています。

今回、出展者へのアンケートもありましたので、そこも含め、考えていきたいと思います。

 

問題点ですが、

 ・出展費用の高騰

これに尽きると思われます。

ほぼ順調に値上がりしているのが出展費です。今年は、純粋展示の大幅なUPが話題となりましたが、企業ブースでも撤退する企業が出てくるなど、影響が大きくなっています。

 

他にもいろいろと問題点は指摘されておりますが、結局のところ、「費用」に直結している問題が多いので、この点を掘り下げていきたいと思います。なお、当方ではハムフェアに関する収支の資料を持ち合わせておりません。ネットでわかる限りの数字は記載しますが、きちんとした収支には落とせないことをご了承いただければと思います。

 

現状、クラブブース一般展示で2コマ83,160円、純粋展示で66,500円というのは、個人や仲間内での出展には厳しいです。

2019年が一般展示で2コマ68,040円、純粋展示で34,020円であったことを考えると、諸物価の上昇を考慮してもここまでは上がらないでしょう。

関ハムが1コマ1万円であることを考えれば、立地や集客を考慮しても1コマ2万円程度、2コマ4万円あたりが妥当ではないでしょうか。企業ブースは今回の中では言及しませんが、同様に現状の半額程度に下げるべきと思います。そうしないと、これまで以上に出展者のハムフェア離れが進んでしまいます。

 

0.申し込み

 ハムフェアは出展者にとっては申し込みがスタートです。毎年、4月になると前年の出展者には出展案内が届きます。

 前年出展者に案内することは問題ありませんが、問題は申し込み方法。出展案内を紙で読み、全部紙に書いて提出するというのは時代遅れです。Webでの申し込みが可能なようにするべきです。記載すること自体は難しいことはありませんので、新たなシステム構築をすることなく、巷にあるアンケートシステムを申し込み期間だけ借りるような形でも十分です。電子データですので、後の事務処理の削減や転記ミスの防止、案内の印刷物も大幅に削減できます。

 

1.出展者説明会、小間割抽選会
 これまで、7月に東京で午後半日ほど時間をかけて、説明会と小間割抽選会が行われていました。しかし、出展者説明会は、例年、資料を読み上げるだけの形式になっており、あまり意味があるように思えません。

 こういうイベントこそ、オンライン開催とすべきです。

質疑をされている方もほとんど見受けられませんので、Youtube等の動画で配信して、質問がある方は別途メールか電話で対応するで十分ですし、オンライン説明会をやるならば、Teams等を使い、質問がある方は、ブレークアウトルームを使えば対応できます。(オンラインに出席できなかった方のために、説明会部分は、YouTubeで後からでも見れるようにすればよいです。)

 この説明会で大量に資料が配布されますが、出展者証や、車両搬入許可証など一部の資料の送付はやむを得ないとして、印刷物は最小限とすることも可能です。

 次に小間割抽選会ですが、抽選の方法を抜本的に見直さないと抽選会自体を無くせません。以下の案で実施すれば、集合形式をやめることができますので、案として提唱します。

 まず、小間割抽選会で使われるブース配置図は、申し込みが終わらないと作成されないものです。ブース配置図ができた段階でメールやサイトからのダウンロードで提供すれば問題ないでしょう。

 その小間割図面を見て、出展者は第1~第4希望までの小間を指定して、申し込みを行います。(もちろんWebで)第5希望には、希望エリア(今年で言うと、入場口に近い一般展示を1、隣の純粋点字を2とするなどのエリア)を記載します。

締め切り日以降、事務局で第一希望で重複が無ければ決定・・以下第四希望まで決定を行い、それでも決まらない出展者は第五希望のエリア内で空いている小間に決定というように決めていきます。(不公平が無いように、細かい決定ルールは詰める必要があります。)

最初から場所の指定を望まない人と第五希望までで決定しなかった人は、事務局による抽選での決定で良いと思います。

 

これで、説明会、小間割抽選会および関連する印刷物等の配布はほぼ無くせます。


2.パーテション問題

 パーテションの作成がコストを増やしている要因の一部という声は多いです。パーテション費用の実数字を押さえられておりませんので会場設営費としてみた場合の案を記載します。

まず、小間の構造ですが、

 (1)これまで通りパーテション(バックパネル)を希望するブース

 (2)机・椅子のみでバックパネルはないブース(地方ハムフェアで多い形式)

 (3)机・椅子も使わず、持ち込みのレジャーシート等を敷く「フリーマーケット」型ブース(過去に壁沿いにこういったブースが設置されたことがある)

 

パーテション設置価格がわかりませんので、作らないとどのくらい費用が下がるのかわかりませんが、これでいくらかでも価格が下がることが望まれます。

 

なお、電気を引くブースは、安全を考慮し、(1)、(2)もしくは(1)だけというように制限する必要はありかもしれません。近年はポータブル電源等が普及しており、極力そういったものを活用するのも手かと思います。

 

3.イベント会社関連

 これもよく言われる話です。主催者発表で初日だけで3万人が集まるイベント、会場警備やゴミ処理、駐車場誘導、館内の諸問題対応を考えると、イベント会社を使う意味は理解できます。ただ、ビッグサイトを使う以上は、出入り業者も半ば指定されているようですので、相見積をすること自体が難しいという話もあります。丸投げせず、しっかり吟味し、無駄な費用は払わないことが重要ではと思います。

 

4.入場料問題

(1)女性無料化/22歳未満無料化

 元々は、アマチュア無線家に女性が少ないということから来ていただきたいという意味での無料化と思いますが、昨今の性多様性への対応で、性別欄が無くなる書類も多い中、時代に逆行する話ですので、廃止が望ましいです。

 青少年については、22歳未満というのは実は大学4年生は21歳と22歳が混在しており、非常に微妙です。現状踏襲なら、25歳以下の学生を無料、あるいは、18歳以下の学生は無料、25歳以下の学生は半額など、いくつか案が出せると思います。

(2)2日目の1日券の発行

 ハムフェアの入場料は2日入場が基本となっていますが、1日目にたくさんの方が来られるのは周知の事実です。ジャンクや数量限定品は初日のほうが良いという考え方と思いますが、2日目だけに来場される方が、2日間来られる方と同じ入場料というのはちょっと合わないかなと思います(2日目は終了も早いです)。2日目のみの1日券(当日窓口販売のみ)を発行し、半額よりも少し安い金額(JARL会員800円、一般1,600円)で販売すれば、「ちょっと行ってみよう」という方もいらっしゃるのではないかと思います。

(3)チケット販売のオンライン化

 ビジネス系イベントでは、窓口に並ぶことが無く、QRコードを提示することで、入場できるイベントが多数存在します。仕組みを導入(恐らくリース)する必要がありますが、現状のチケット販売窓口の要員や初日の長蛇の列を緩和することを含め、検討する価値はあると思います。


5.場所
 場所についてはビッグサイト一択ではないと思いますが、首都圏の近隣会場では、過去にパシフィコで集客を落としたことがありました。費用的にみれば、幕張メッセは会場費はほとんど変わらず、パシフィコ横浜はビッグサイトよりも高い状態です。

東京ビッグサイトの関連で、有明GYM-EXという新しい会場があります。こちらの利用料が1日2,123,000円、南3,4ホールとおぼ同じ大きさですが、南3,4ホールの利用料金が1日4,180,000円であることを考えると、ほぼ半額で実施できます。

駐車場の問題、8J1HAMのアンテナの問題等、会場費に現れない部分の検討は必要ですが、検討に値するものと思われます。

 

6.その他

(1)ごみ問題

 毎年、出展者説明会の資料の中に、ゴミ(いらないジャンクや持ってきた販売品を放置していく等)は持ち帰ってくださいの記述があります。確かに過去のハムフェアではひどいところはラックを捨てて帰るようなところも見受けられました。注意喚起として記載されているだけなら良いですが、普通のゴミではないゴミがどの程度出ているのか、悪質なケースがあるのか等は報告されていません。ここを明確にすること(悪質なブースはブース名も好評を行う等)も重要と思います。

(2)「歌」は要らない

 費用には直結しませんが、このような意見を散見します。元々は、ハムフェアの無音(ジャンクをあさるガサガサといった音しか聞こえない怖いイベント)に華を添えようという趣旨と聞いたことがありますが、近年は演奏時間が増えてきたとは感じています。オープニングなど、イベントをどう盛り上げていくかをよく考えて配置すべきとは思います。

 

誤った部分等もあるかもしれません。ご意見はコメントで頂けると幸いです。