私には伝わらない話 | ピアノの練習日記

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ピアノの練習記録と、日々のいろいろを書いています。


少し前の話です。
あるリサイタルで大好きなピアニストさんの譜めくりに行ったら、ご主人様とそのご両親も控室にいらっしゃって、ご家庭のリビングにお邪魔させてもらっているような楽しさでの1日でした。

リハーサル、休憩、本番、その後と、まぁ結構長い時間関わりました。
所謂、お嫁さんがピアニストで、義理両親との関わりを長時間拝見するとか、なかなかないシチュエーションなので、わくわくと、場を壊さないように楽しんでいました。

私にもいろいろ気遣ってくださり、いい雰囲気のご家庭でした。

ひっそりと楽しんで空気になっていたその時、ご主人様がお母さんに、
「じゃあそろそろ、アレだったらアレで、アレじゃなかったらアレで」
と普通に言った時には、吹き出しそうになってしまいました。
お母さんはそれでわかったみたいですが、ピアニストさんは、
「それじゃあ私に伝わらないんだけど…………」
ですよね。
私に悟られまいとした訳ではない、普通に。



前置きが長くなりましたが、この前、夫様のお母さんがどこか外国に旅行に行く話をしていて、話の腰を折るのも失礼かなとそのまま聞いていました。独り言みたいな感じで延々とループするので結局わからず。旅行はよく行かれるので、誰がどこに行ったのか、行くのか、行きたいなと思っているだけなのか、語尾が早く小さくなる(そういう楽語あったかな)ので、わざわざ聞き返しません。

昨日は私のスマホにお母さんから電話がきて、最後に(用件は最後に言うタイプ)「じゃあ、しばらくよろしくね」と。
何の話かと、「〇〇〇〇さんに代わりますね」と丸投げしたら、お母さんはお父さんとしばらく外国旅行に行くらしい。
私には何も伝わっていないんだよ、と夫様に言ったら、
「そうなの?知らなかったんだ?」
だそうです。


目的語どころか主語もないし、慣れたくないけど、私もいずれこうなるからよろしく取り持ってくれと、息子に申告しています。

音楽家同士でも、私が間違い勘違いをしていたら、はっきり指摘してほしいけど、あまり上品になされるとバカが露呈するのが恥ずかしいので、必死で見えない空気を読もうとします。

いや、大概は楽譜が正しく読めればいい話なんですけどね。
私の先生は、私がわかったかわからないかをわかってくださるので有り難いです。こんな時にも有難み充電が満タンになっていることがわかります。もっと言えば、「わからなかった時にわかったって言っちゃだめだよ」と教えてくれた夫様の教えが……………。

老眼対策した、新しい眼鏡を手に入れたので譜読み正しく頑張ります。