指導者向けセミナー(電子ピアノについて) | ピアノの練習日記

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ピアノの練習記録と、日々のいろいろを書いています。



↑このイベントじゃなくて、指導者向けセミナーに参加しました。電子ピアノをお使いの生徒さんに対してどのようにアドバイスするか。

電子ピアノの生徒さんが、何%なのか挙手しました。驚きました。ゼロ%の先生を存じ上げておりますが、昔はそれが普通だったのにね。反田恭平さんが電子ピアノで始めたことを公言されていることにも驚きましたし、入口は電子ピアノでもOKと。なるほどね。

言うまでもなく、私はグランドピアノが大好きです。でも、高校卒業以来、電子ピアノと共に生きています。グランドピアノを手放した時も、電子ピアノは一緒でした。

音大に入学した時に初めてグランドピアノを買ってもらいました。音大生専用マンションは時間的な制約もありましたから、深夜早朝練習のために電子ピアノもグランドと同時に買ってもらいました。当時は『音大生割引』という制度があり、グランドピアノが20%OFFでした。ピアノのお値段の20%分で電子ピアノが買えました。

最初の電子ピアノはYAMAHA-CLP123。我ながらとてもよく使いました。デモ演奏は暗譜するくらい聴いて弾けるようになり、取説を隅から隅まで読み、作曲家と曲名を調べて楽譜も買いました。順番がおかしい。

結婚して、息子の入学祝いに新しい電子ピアノを購入しました。2台目の『KAWAI-CA1000』は島村とKAWAIのコラボ製品。木製鍵盤と赤い木目で、たくさんのお手本演奏が気に入りました。録音機能が楽しくて、サン=サーンスのピアノコンチェルトをゆっくり録音して速く再生する遊びに目覚めたのもこの時です。

現在、3台目の『ローランドDP603』は息子の高校卒業祝いに購入しました。録音した音源の速度を変えられること、クワイアの音色の2点で決めました。教本等のお手本演奏は質量共にKAWAIが良かったですが、ローランドには鑑賞用の名曲がたくさんあって気に入っています。軽いので模様替えの度に簡単に移動できます。蓋を閉めればたくさんの譜面を広げて勉強でき、白い鏡面のピカピカがとっても好み。

電子ピアノでも毎日きちんと練習できるならば、グランドピアノでレッスンを受けてコンクールにも入賞できることを息子が実験&証明してくれました。電子ピアノに内蔵されたお手本演奏をたくさん聴いて真似して弾けば1人でも練習できること、レッスン無しでもグレードテストや入賞者演奏会等で演奏することができました。夫様も電子ピアノでバイエルを進めました。独学と指導の意味、指導者の意義とは何かを考えさせられました。電子ピアノがあれば先生いらない説を説く先生って…………。

勿論、演奏上の問題点、楽譜の理解、お一人お一人に良いと思われる効果的な練習方法を適宜適量お伝えできること、今後の見通しや希望を処方することが人間ができるレッスンの良さであると考えます。

Roland DP603の例
バイエル106曲
ハノン20曲
スケール36曲
ブルグミュラー25曲
ツェルニー100番
ここまでで287曲。これだけでもお勧めする価値があります。これだけ弾けたら買い替えを勧めますが、この他にカンパネラや熱情など鑑賞用の名曲が88曲。

KAWAI CA1000の例
バイエル106曲
ブルグミュラー25曲
インヴェンション15曲✨
ツェルニー100番
ツェルニー30番✨
ソナチネアルバム1巻全曲✨
息子も何人かの生徒さんもこの量を小学3〜4年生までに到達しました。このくらい弾ければツェルニー40番は曲も短いのですぐに終わるし、その他の譜読みに時間がかからないため、中学受験の勉強にも差し支えない範囲で楽しめると思います。再開した中学生の凄さ!

電子ピアノはとにかくコスパ良し!ゆっくり弾いてくれるお手本演奏のおかげで私は息子の普段の練習には口出しせずにすみました。音源なしでも楽譜を読む練習をするために、ハノンやバルトークのミクロコスモスも追加していました。後に音大を志し、音大ピアノ科(平均律、ベートーヴェンソナタ、ショパンエチュードが課題曲)を第三志望にしました。芸大残念で私大に2校合格頂いたのでピアノ科は受験せずに終了。

本当はグランドピアノの良さを語りたいです。
けれど私自身が音大に入学するまで学校のグランドピアノで毎日練習しました。だからこそ憧れたグランドピアノの音、響き、弾き心地。

グランドピアノがあっても練習しないorできないならば、時間を気にせずにたくさん練習できる電子ピアノに軍配が上がるでしょうし、各々の制約の中で如何に弾いていくかは、誰一人同じではないでしょう。

↓電子ピアノ


↓グランドピアノ