新年度が始まって

我が保育園も慣らし保育真っ最中です。 

(慣らし保育とは、家庭で育っていたお子さんが保育園での生活に徐々に慣れていくため、時間を増やしながら生活して慣れていくというものです)


まだ生まれて数ヵ月の赤ちゃんから、小学校に上がるまでの子どもたちが、大好きなお母さんお父さんから離れて、初めて全く知らない環境に身を置くのです。


私たち大人だって、入社初日は不安と緊張が大きかったものです。


ですが大人ですからね、ある程度のことは想定して、気張って向かいますから、そう神経衰弱して人間不信になっての帰り道…みたいなことはないですよね。あったりして?



小さな子どもの場合、今までお母さんとお父さんの愛を一心に受けて、安心安全で何があっても守られるという万全の中で過ごしていたわけですから


保育園や幼稚園に連れていかれて、

『じゃ、楽しくすごしていてねー(^-^)ノ~~』

と急に置いていかれたらパニックになって泣くのは当然のことなんですね。


どこに行っちゃうの!?びっくり
置いていかないで!!ガーン
待ってよーーーーーえーん



子どもにとっては、あれだけ信頼していた親に突然置いていかれるなんて、とてつもなく恐ろしいことです。

だって安心&安全の基地がなくなってしまったんですもの。


振り返れば知らない部屋に、知らない人…ショボーン
(私ですけど…(ーдー)…)


もう泣くしかない!!




昨日も三才の男の子でしたが、
お父さんが『大丈夫だよ。じゃあね!』
とさっさと言ってしまったので、もうパニックでした。
 
お父さんからしたら、よその保育園で保育経験もあったので大丈夫だろうと思われたそうですが、そうじゃない。


きちんと伝えてあげる必要があるのですね。

しっかりと抱きしめて

『大好きなこと

ちゃんとお迎えにくること』

一番大切なこのことを

言葉と体のあったさで伝えてあげることが子どもの安心につながり、決意にもつながります。


今朝は登園時に、その子のお父さんに、お子さんがしばらく会えない時間を安心して待てるようにと、時間を作ってもらいました。

しっかりと胸に抱いて話をしてあげてくださいと。



お父さんのあたたかい胸に抱かれて
大好きな声
大好きな眼差しに
包まれているうちに

その子は小さく丸くなって、まるで生まれて間もない赤ちゃんのように安心した顔になっていきました。

私自身こんな経験は初めてでしたが

その父親との時間の中で、その子は信じて待っているよと感じられたのでしょう。

そして

『がんばる!』

と言って、泣かずに見送ることができました。

父親との絆を心が信じられて、決意につながったのですね。





私は常に子どもたちには月齢に関係なく(言い方は年齢によって変えますが)

『泣きたいときは泣いていいのよ。

怒りたいときは怒っていいの。

赤ちゃんみたいに泣くことは恥ずかしいことじゃない』

と伝えています。


それを子ども自身が自分に許可することができるようになり

昨年担任していた1才児は

一才児なのに

『ママが行っちゃって淋しい』

『お友だちがおもちゃ持ってっちゃって怒ってるの!』

ときちんと自分の気持ちを説明できる子たちに育ちました。


『お友だちと仲良くしなさい。
おもちゃは貸してあげなさい』

まるでマニュアルのようによく聞く大人のセリフですが

子どもには子どもなりの気持ちと言い分があります。

『私はこうしたいの!
今このおもちゃで遊びたいの!』

自分の気持ちに正直であることの方が先なんですね。 


自分が満足して初めて

『後で貸してあげるね。』

となるのです。


ケンカが始まったときには、叱る前に、何が嫌だったのか聞いてあげて

『そうか、それが嫌で叩いちゃったのか。 それは嫌だったね。
じゃあ、次は叩く前に、やめてって言ってみようか?』

と伝えることは、言葉で気持ちを伝える大切な第一歩になります。



子どもの気持ちは叱る前に理由をきちんと聞いてあげる。

受けとめ理解してもらえた安堵感がある子は、次に同じ場面がやってきたとしても、叩こうとした手をグッと握って我慢できたりもします。
 
そこを『嫌だったのによく我慢できたね。』と認めてあげれば

いつも叱られている自分はダメな子だと信じきっていた子はどんどん輝いていきます。 

問題行動だと思われていたことの多くは、大人が理解を示さなかったことにあるような気がします。


こういったことの繰り返しで、昨年度の1才児クラスでの噛みつきは1件に留まりました。




子どもの心の声を引き出し、受けとめてあげること

これが一番、子どもも保護者も保育者も幸せにすごせる近道かもしれません。