◾️ミュージック・マガジン 2025年12月号
サニーデイ・サービスさんの傑作「若者たち」がリリースされて30年経った。
それに伴い、曽我部恵一さんのロングインタビューで「若者たち」を振り返り、語られている。
サニーデイ・サービスさんの音楽はその時その時でテイストが変わり、その作品を聞けば、その時代の背景がなんとなく浮かんで来る。
90年代初頭に流行したマッドチェスターサウンドや日本のはっぴいえんどを横断して、バンドのフィルターを通したそのサウンドは当時としても核心をつくものであり、今も色褪せず楽しむ事ができる。
その音は鮮やかだ。
当時はオウム真理教の事件があったり、阪神大震災があったり、混沌とした背景があったが、その心を委ねたくなるサイケな音だ。
バンドにその意図はないかもしれないが、その時代の感じとマッチしていると思う。
ゆったりしていて普遍的で
どこか自堕落な世界が僕は好き。
中でも「約束」というナンバーは青春の「甘酸っぱさ」や「危うさ」が散りばめられていて、現実と幻想の境界線が曖昧で、サイケで好きです。
30周年、おめでとう御座います。
色褪せない名盤の存在はまた新たな“若者たち”に引き継がれて、語り継がれる事でしょう。
HLN



