私の働く小さな飲食店に、とある親子2組がやってきた。
それぞれ身なりのキチンとした母親に、それぞれ二人の子供がいる。
上の子は共に年少、年中といったところで、下の子は一歳と二歳くらいの男の子と女の子である。
上の子達の着ている運動着から近所にある、お受験用の体操教室の帰りであろうことが分かる。
席につくなり一歳ほどの子が賑やかに動き出し、
そのうちに他のテーブルの上の醤油差しなどをいじり始めた。
親はというと話に夢中で気づいていない様子。
ガタン!いよいよスパイスを倒したところで気づいた母親が「ダメよ!」と止めた。そして醤油やスパイスで汚れたテーブルはそのままに自分の席についた。
そのうちに今度は一歳、二歳の子が共にフォークとスプーンをつかみ、母親の膝の上でテーブルを叩き始めた。
大きな音に周りの客が振り返る。
そこへちょうど出来上がった料理を運ぶと、ハッとしたかのように互いの親は子供からフォークを取り上げ、傷ついたテーブルをさっとメニューで隠し、何事もなかったのように料理を受け取った。
最後に母親達は「子供が騒がしくてすみませ〜ん。」と言って出て行った。
小さな子どもは本能でしか生きられないのだから子どもが悪いのではない。
問題はその子供が起こしてしまったことに対するフォローや周囲への気配りではなかろうか。
子供はきっと一番の先生である親を見ている。
真の教育とは何か、教養とは何か。
考えさせられた出来事。
またのご来店お待ちしています。