この時期になってくると将来のことについて考えることが多いです。
どんな職業につくのか、どのくらいお金を稼げるのかなどを主に考えています。
私は現在、就職活動を始めているのですが、いざ行動し始めてみると本当にたくさんの情報で溢れかえっています。
「大企業は安定」「ベンチャー企業は実力主義なので給料がどんどん上がっていく。」をはじめ、
企業情報を調べればどこも「成長できる」「働きやすい」など働き手にとって嬉しい情報がたくさんあります。
その中で、何が正しくて何が間違っているのかを的確に判断できなければ自分の思うような道に歩めないと思いました。
私の情報源は、Wantedlly、マイナビ、TechCrunch(ベンチャー企業が集まるイベント)です。
11月はまだ大企業の情報があまり公開されていないので、ベンチャー企業について調べていました。
私はTechCrunchというイベントに行き、そこでベンチャー企業ではたらく人の様々な情報に触れることができました。
例えば、「実は大企業より給料もらっている。」「自由に働けるからとても楽しい。」「人間関係が前の職場よりも良い。」などです。
私は、そのような人の話を聞いているうちにベンチャー企業って素晴らしいと思うようになりました。
なので、そのイベントで出会った学生ベンチャー企業のインターンシップに行くことに決めました。
その企業の社長は、私とほぼ同い年です。
実際インターンに行ってみると、平均年齢は23歳、19〜40歳くらいの人が働いている職場でした。
私とほぼ同い年の人たちが情熱を持って働いている姿には感銘を受けました。
中には大学を休学してまで働いている人もいました。
今まで自分が会社に対して抱いていたイメージと全く違うものだったし、「自分は勉強しかしてこなかった、この人たちはもうすでに社会にでて価値を作っているのか。」という思いもあり少し焦った気がします。
そして当時は私もインターンを通して「こんな会社で働きたい。」と思っていました。
社長にはすぐに内定のお誘いをいただいて、インターンに夢中になっていくうちに学校も休みがちになりました。
しかし、プラスの面もあればマイナスの面もあります。
まず、比較的年齢層の低い人たちの雇用形態は業務委託であったことです。
業務委託契約は雇用契約とは違い、労働者としての権利が守られていません。例えば保険が出なかったり、働き手自身で確定申告しなければならなかったり、、、
また、業務委託の場合、用がなくなったらすぐに契約を完了させることができます。
なので、年齢層が低い学生などはすぐにクビにできるような状況でした。
また、給料も比較的安く、23歳ならば月給15万円で昇級、ボーナスは無しです。
これを知った時は恐ろしくなりました。一般的な企業なら年に何回かの昇級、ボーナスは当たり前だったと思っていたし、月給15万円は平均月給よりもかなり低い水準にあります。
このような環境の中で学生が働いているのは、情熱であったり、メンバー同士仲がいいから というものでした。
私はこの現状を見た時「この人たちは騙されているのではないか?」と思うようになりました。
中には「これから稼げば今は安月給でも構わない。」と言っていた方もいましたが、どうやってこれからその会社で稼いでいくのでしょうか?
それはリスクが高すぎると思います。
まず、本当にその会社が伸びるのかというリスク。
そして仮に伸びたとしてもそのまま雇ってもらえるのかというリスクです。
会社が伸びていけば必然的に、より優れたスキルを身につけた人が流れてきます。
そのときにその人達よりも劣ったスキルしかなければクビになってもおかしくないし、クビになったらそこで路頭に迷うことになります。
このようなリスクを考えた場合、その企業で働き続けるのは私としては疑問でした。
なので最終的にはそのインターンを続けるのを止めて普段通り学校に通うことにしました。
学校に戻った時に研究室の教授に言われたことは、「ハルくんは情報に振り回されすぎている印象」とのでした。
確かにその通りで、ベンチャー企業の人に情報を聞いただけで学校を休んでまでインターンにのめり込んでしまいました。
その結果学校を休みがちになって研究も遅れてしまいました。
また、そのまま大学を辞めていたとしたらということを考えると恐ろしくなります。
ここから学んだことは、「思考をフェーズを入れる」ということです。
私は、いい情報を聞いた時、それをあまり考えずに直感的に決めてしまう傾向がありました。
なのでそこで一旦落ち着いて、その情報が本当に正しいのか、それを行うことによって生じるリスクはどのくらいあるのかなどを考えた上で行動に移そうを思います。
今回の場合なら、「ベンチャーでは成長できる」という情報に対して「どのようなスキルが上がるのか?それは大企業では身につけられないのか?」などをしっかり考えるべきでした。