今、日本はデフレの真っ只中らしい。物が余ってどうしようもないのに、規制緩和だのTPP参加だのと、特に構造改革論者とマスゴミがうるさいことこの上ない。


1930年代に起こった世界恐慌は、それまでとは違うデフレ恐慌だった。各国はどうやってこの恐慌を脱したのか。


まずは恐慌の発端となったアメリカ。フーバー大統領の無策に端を発した恐慌を、F.D.ルーズベルト大統領(単にルーズベルトと表記するとT.ルーズベルトと間違えられる可能性もないとは限らないので……)はニューディール政策による財政出動恐慌を脱出寸前までいったのだが、野党の圧力に耐えかねて財政健全化、いわゆるインフレ政策に舵をきってしまった。その結果どうなったかというと……二番底のルーズベルト恐慌が訪れてしまったわけだ。ルーズベルト大統領はさぞがっかりしたことだろう。


我が日本国はどうだったのか。ここでは天才・高橋是清がデフレを脱却しインフレになった後に財政支出を絞り、増税しようとしたのだが、軍事費を削ろうとしたことで軍部の怒りを買い、2・26事件で殺害されてしまった。その後の日本がどんな道を歩んだのかは、ご存知の通りであろう。


最後はナチス支配下のドイツ。文句を言う人間がだーれもいないので、ヒトラーは好き勝手に公共投資を拡大しアウトバーンを敷設し一気に大恐慌から脱出した。と、そこまではよかった

問題はここからである。当時経済大臣を務めていたシャハトは、高橋是清と同じコンセプトに基づき財政支出を絞り、増税をしようとした。ところが、国民からの怒りを買うことを恐れたヒトラーは財政支出拡大を継続してしまった。怒ったシャハトは経済大臣を辞任してしまったのである。その後、ヒトラーは財政支出を軍事費につぎ込み、経済成長を続けた。その結果が第二次世界大戦の勃発を招いてしまうことも知らずに……。


さて、今の日本に必要なのはデフレ対策であって、インフレ対策ではない。デフレ下でインフレ対策を行ったところで、余計に傷口を広げるだけなのだ。ところが我が国のすっから菅ときたら、「平成の開国」だの何だのと、耳障りのいいフレーズだけTPP参加を強引に推し進めようとしたり、「今の時代のツケを子々孫々に押し付けてはならない」とかいって社会保障と税の一体改革(要するに増税ありきの論議)を推し進めようとしたり、ろくなもんじゃない。せめて側近にもう少しまともな頭の持ち主がいれば……期待するだけ無駄かなぁ。