以前の記事にも書いたかもなんですが、私が他人を許せるようになったのは、心の中に苦しみや悲しみを抱えているのは、私だけじゃなくすべての人がそうなんだと思えるようになったからなんです。でも、何でそんな事を考えるようになったかは、覚えてないんです。
障害者ということで、いわれのない差別や嫌がらせに苦しんできた。苦しんで、苦しんで、苦しんで、そこに思いが至ったみたいな・・・。
それから、兎に角ヒトというものは弱い。兎に角弱い。だから許してあげなくては。
時々、恋人同士が喧嘩して、その挙句彼氏が彼女に手をかけてしまったり。
ヒトというものは兎に角弱いものだと肝に銘じていれば、相手を許すことも出来ると思うんですけど…。

 

ルーベンスの『キリスト昇架』

 


イエスはヒトというものが、いかに弱いものかよく理解していたんですね。
だから、ユダを始め、自分を裏切ったすべての弟子たちを許すことが出来たんですね。
イエスを裏切ったのはユダだけではなく、十二使徒全員が彼を裏切ったんです。それもラビであるイエスと一緒にいたら、自分達も処刑になるかもしれないという理由で。イエスも磔にされ、息を引き取る直前には、とても弱音を吐いて死んで行きます。
ヒトは弱い。しかもあらゆる生き物の中で最も弱い生き物だと思います。