ドラマ「チェルノブイリ」を観て
いろいろと検索しているうちに
スベトラーナ・アレクシエービッチの
「チェルノブイリの祈り」という本を
読みたくなり、スマホにダウンロード。
スベトラーナさんは、チェルノブイリ原発事故の
影響が大きかったベラルーシ出身の方。
この方が原発事故の影響を受けた
普通の人々の話を丹念に聞いて
できた本が「チェルノブイリの祈り」
本の冒頭は、ドラマにも描かれていた
リュドミーラさんのインタビューで始まる。
消防士だったリュドミーラさんの夫は
原発事故の発生時
何も知らずに、放射能に対する対策を
一切講じずに、いつも通りに
消火活動をすべく現場に駆けつけた。
その時、リュドミーラさんのお腹には
夫婦の初めての子供がいた。
夜中の事故に駆けつけ、そのまま
夫は家に帰ることはなかった。
朝になり、夫が病院にいると聞いて
病院に駆けつけ、何とか再会するものの
詳しい説明もなく、リュドミーラさんが
席を外している間に
モスクワの病院へ移送されてしまう。
リュドミーラさんは身重の体で
何とかその病院へもたどり着く。
医師に妊娠はしていないか、
子供はいるかと確認され
「妊娠はしていない。子供は2人いる。」
と嘘をついて面会を認めてもらう。
夫は病室でトランプをする程までに
回復をしていた。
しかしその後、病状は悪化の一途を辿る。
その間、禁じられているにも関わらず
献身的に看病をする。
その後、夫は亡くなる。
放射能の影響を多く受けた夫の体は
危険な物として、厳重に軍によって
強制的にモスクワに埋葬されてしまう
靴を履かずに。
その後、リュドミーラさんは
家に帰り、数ヶ月後に夫の墓参りの時に
産気づく。
女の子が産まれた。名前はナターシャ。
子供の誕生を楽しみにしていた夫と
病室で、女の子ならナターシャにしようと
話していた。
ナターシャちゃんには産まれながらに
肝硬変と先天性心臓欠陥があり
わずか4時間後に息を引き取る。
ナターシャちゃんは、お父さんの足元に
眠っている。
この本には、その後のリュドミーラさんの
人生もインタビューを通じて
記されています。
リュドミーラさんのインタビューには
事故の原因追及や、政府などに対する
憎しみなどの言葉はなく
いかに夫を愛し、愛する人のために
どれだけのことをしたか
そして、その後もどれだけ愛おしく
思っているのかが記されていました。
まだ若かった夫婦。初めての子供ができて
一番幸せな時を過していた夫を失う。
愛おしくて、寂しくて、悲しくて
想像するだけで辛い。
国民性や歴史、文化、宗教観の違いを
感じて理解しにくい点も作品の中には
ありましたが、このリュドミーラさんの
インタビューに、小さな子供のいる私は
強く惹きつけられるました。