シベリア抑留という言葉を知ったのは
「不毛地帯」を読んでだったと思う。

戦争にルール違反だ!なんて言うくらいなら
戦争なんて起きてないと思うけど
それでも当時のソ連のやり方はルール違反も
いいところだと思う。

学校の歴史では触れられなかったけど
その気になれば沢山の書籍があるソ連侵攻や
抑留、引き揚げについてのこと。
でもこの本ではじめて知ることが多くて
あっという間に読んでしまった。

そして、最後に著者の小柳ちひろさんの
生年月日を見て驚いた。6歳しか違わない。

私は祖父の影響で戦争の歴史に興味を持ち
本や映画をよく見る少し変わった子だった。
でも近い年代の人にこう言った歴史について
興味を持っている人は身の周りにいなかった。

年配の方には珍しがられてきたから
こんな膨大な資料を調査し
証言者の多くの方が亡くなっていたり
ご存命だったとしても、高齢になられている方々からの聞き取りを行って調査されたのが
こんなに年齢の近い方だったということに
驚かされた。

満州からの引き揚げというと
村を通過するために女性が犠牲になったとか
女性だと分からないように丸坊主にした。
そういったことは、別の本等で語られていたが
日赤、軍属の看護士達やソ連の法律で裁かれてしまった女性達が抑留されていたことは
知らなかった。

この本に惹きつけられたのは
抑留された方々が多くの苦難を経験されて
悲劇でしかない事が書かれているけど
証言の中から、ソ連の人々の優しさや
抑留されていた男性達が女性達を
偏見から守るために多くを語らなかったりと
戦争という状況下でも
人としての優しさが存在していたことが
書かれていたからだと思う。

国と国の戦争の中には、個人が存在して
国は悪いけど、人は悪くないこともある。
そう考えさせられた本だった。