法律行為
人が法律効果を発生させようとする意志に基づいて成す行為を「法律行為」といいますが、民法ではこの法律行為が重要な位置を占めています。なぜなら法律行為を成すものの意思の通りの効果を認めることは、それがそのまま前にも紹介した「私的自治の原則」にかなっているからです。ただし法律行為は「○○しよう」という意思に対応する「表示」が必要であり、それはなぜかと言うと「○○しよう」と思っているだけでは、ハタから見て何を考えているか分からないからです。例えば売買契約のことを考えてみると、普通スーパーなんかに行ってマヨネーズを買いたいと思えば、調味料売場に陳列されているマヨネーズをカゴに入れて、レジに持って行ってお金を払いますよね?しかし調味料売場でジーッとマヨネーズをみつめて、「買いたい!」といくら必死に思っていても、店の人には全然伝わらないわけです。法律行為は外形にその意思が表れる必要がある、なぜなら事実の判断が難しいから。よって売買契約については意思の合致による契約の成立――レジに商品を持ってゆく(要件の充足)――が必要であり、そこで初めて代金支払い義務と商品引渡し請求権が発生するというわけです。
法律行為には何種類かあって、今例に挙げた売買契約なんかは「契約」と言って、二つ以上の相相対する意思表示の合致によって成立し、それとは逆に単一の意思表示によって構成される法律行為もあります。その名も「単独行為」と言い、例えばクーリングオフなんかを考えてみれば分かり易く、ある期間の間であれば商品の売り手の意思は一切顧みずに商品を返品できる、つまり一方的にこちら側のみに法律行為を成す権限が生じるという点で、こうした行為は「単独行為」と呼ばれます。単独行為、契約ときたら、もっと大人数の法律行為もあるかというのは想像がつくでしょうが、このほかにも合同行為というものがあります。例えば韓国の俳優のリュ・シウォンが大好きなババア連中が、「リュ・シウォン様を囲う会」を作ろうとした場合、集団の意思表示が同一目的に向けられているということで、これは合同行為であると言えるかと思います。それといままでの単独行為・契約・合同行為とは少し毛色の違う法律行為について書いておきたいと思うのですが、基本的に法律行為とは権利の消滅や発生について扱いますが、効果意思を伴わない法律行為というものがあります。名前だけ先に言っておきますとこれを「準法律行為」と言って、さらに「よくわからんぞハゲ」と私に怒鳴りつけたくてウズウズしている人のために説明を加えると、効果意思とは「法律効果を発生させるための意思表示」のことであります。つまり分かり易い例で説明するとすれば、例えば私が向山さんに1億円の土地を譲渡したいと思って、向山さんに電話で「あの土地をあなたにあげようと思うんだ、ヘヘヘ」と通知することが準法律行為であって、要するに「契約書を取り交わそう」なんていう具体的な意思表示が要素になっていない行為のことです。ただ準法律行為だからといっても、ちゃんと法律効果は発生するので、「いや適当に言っただけですよ、困りますね向山さん」という言い訳はなかなか通用しないので注意しなくてはなりません。準法律行為は法律行為の規定を類推適用されちゃうことがあります。