鋼鉄の胃袋ーB級ゴア映画ー

監督・脚本:ロブ・ゾンビ
2002年/アメリカ

■ 「マーダー・ライド・ショー」
 ハロウィン前夜。4人の若者は、殺人鬼「ドクター・サタン」の伝説が今なお残る土地を走行中にガス欠とパンクで立ち往生してまう。
困った彼らは、途中で拾った美人ヒッチハイカーの誘いで彼女の家を訪れるが、そこは痛みと恐怖を崇拝する殺人一家が棲む極彩色の猟奇世界だった!


■ 「マーダー・ライド・ショー2 デビルズ・リジェクト」
 痛みと恐怖を崇拝する殺戮ファミリーが帰ってきた!
一度は彼らを追い詰めた捜査陣だったかが、ファミリーは逃げ延び、再び殺人を繰り返す。



 今回はジャケ裏の説明文読程度のネタバレです。

 大好きな映画。
 一作目はほぼ「悪魔のいけにえ」現代版。今はソロ活動してる元・ホワイトゾンビのロブ・ゾンビ監督作です。
「ハロウィン」「ハロウィン2」のリメイクも作ってるので、そっちは観た事ある方も多いんじゃないでしょうか。
 私がバンド、ホワイトゾンビのファンという事もあってがっつり贔屓目入ってますが、美術、衣装、メイク、そして音楽と非常に凝っています。
 監督自身が熱烈なホラーマニアということもあり、全編通してオマージュてんこ盛りで、元ネタが分かり、尚且つロックスピリット溢れる人にとっては物凄く楽しい映画です。
が、逆に言うと、ストーリー性重視タイプや、ホラーといえば「ソウ」と言う様なライト層には向いてない、作り手側と受け手側に「ホラーを愛している」という共通認識が成立している事が大前提にある様に思います。
 事実、アメリカでは熱烈なファンが付く一方で、配給会社からは総スカン喰らって公開まで3年掛かったりと、極端すぎる結果に。

 ストーリーは前述の通り「悪魔のいけにえ」の焼き直しなんですが、この映画の最大の売りは殺人一家の強烈なキャラクター。

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「スパイダー・ベイビー」のキャプテン・スポールディング(シド・ヘイグ)、「悪魔のいけにえ2」でチョップ・トップ役だった長男のオーティス(ビル・モーズリィ)、監督の奥さんでもあるベイビー(シェリ・ムーン・ゾンビ)、「イージーライダー」のマダム・ファイアフライ(カレン・ブラック)と、他にもルーファス、タイニー、グランパ・ヒューゴなど強烈なキャラクターが揃っています。


 で、その殺人一家が狩る側から狩られる側に逆転するのが「マーダー・ライド・ショー2 デビルズ・リジェクト」。こっちが大本命。
 ロブ・ゾンビが映画監督としてホラーマニアの間で高く評価されたのはこの続編「デビルズリジェクト」によるところが大きいです。
散々B級扱いされた前作とは対照的に、映画秘宝の年間ベスト10で劇場未公開、劇場公開された年にそれぞれランクイン。その後、「ハロウィン」リメイク版の監督が決定するんですが、今は割愛。

 2は、普通の映画だったら中盤山場みたいな銃撃戦から始まり、逃亡劇&捜査官との対決という流れ。
前作のような超常的・魔術的な要素は一切なく、ひたすらに人間対人間のバイオレンス映画に近い筋書きですが、殺人・拷問シーンは「ホステル」「セルビアンフィルム」と遜色ないので、やはりホラーという括りで間違いないと思います。
 一作目では添え物程度に描かれていた家族愛も2作目では掘り下げられ、他人に対してはどこまでも残酷な一家も、身内を助ける為に自ら危険を冒したり、と、人間らしい一面を垣間見てからのラストシーンは、古典的ピカレスクにも通じる一種の羨望すら感じます。



観る人によってかなり評価の分かれる映画ですが、私は大好きです。
というわけで、オススメはしませんが、ひっそりと同好の方にだけ伝われば良いなぁ、と思います。


好きすぎてやらかしたファンイラスト
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