ライン川を遡る・・・ローレライを抱いて | 空乏層のブログ

ライン川を遡る・・・ローレライを抱いて

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ローレライを紹介してくれた友人の娘、フィオーナ、今は立派な大人になってライン下流の大都市、ケルンの市役所に勤めている。ケルン大聖堂近くの市庁舎のトラベル・エージェントにいるから、ケルンを訪問の際は是非声をかけてやって欲しい。

中西部ドイツの晩秋は恐ろしく寒い。渓谷を吹き抜ける風もまた大陸の冬を呼び込む様な冷たさを感じさせる。ローレライの大岩はその辺りで一番高い丘、景観はみごとだが、大陸をあまくみた私の様な旅行者には冷たい洗礼を浴びせる。その寒暖の差がモーゼル・ワインのぶどうをちょうどいい味にするそうだ。この写真を撮ってもらった時にはもうグラス二杯のワインを飲んでいたから、顔はほてっていたが、体はがたがたと震えていた。フィオーナはオーバーにマフラー、手袋しているが、私はセーターとジャケットだけ。滞在が長くなって冬の装備がなかったのだ。それでも、日中は陽があたるので、心細くなることはなかった。なによりも、ドイツ語の喋れない私にとって、フィオーナの通訳が心を暖めてくれた様である。