こんにちわ。皆さんお元気ですか?コーネリアスです。今回は、東洋医学と西洋医学についてお話したいと思います。先日ある本を読んでいてその中で東洋と西洋の医学の違いについて語られていたのですが、ちょっと面白かったので、読者の皆さんにもご紹介したいなと思いました。

 

 先ず、現代医学というものは、ほぼ西洋医学であると思われます。通常の大学の医学部で教えている内容は西洋医学に準拠したものでしょう。これは当然ですが、間違ってはいません。どうしてかいうと、その治療方法で回復している人が大勢いるからです。怪我にしても、癌、ウイルスのような病気にしてもこれは然りです。西洋医学の進歩のお陰で現代人は多くの恩恵を受けているのは間違いないでしょう。で、この西洋医学についてですが、そもそもの始まりは、古代ギリシアのヒポクラテスから始まっています。その後、アリストテレスの哲学を踏まえて、医療知識が集められ、学問としての『医学』が成立したようです。因みにアリストテレスのお父さんは医者だったそうです。その後中世に入ると、キリスト教(カトリック思想)の影響もあり、一時的に学問としての医学は衰退低迷します、で、その間この医学が進んだ地域が実はイスラム地域でした。古代ギリシアで起こった医学は西洋だけでなく、中東にも伝播していたのです。で、ここでは西洋と違い順調に研究が進んでいたみたいです。その後西洋は、この医療先進地域イスラム社会から多くの知識、技術を逆輸入する形で進歩して行きました。確かに、医療現場で必須のアルコールなんてのはアラビア語ですからね。で、この西洋医学に決定的な大きな変革を与えたのが、ルネッサンスです。この時期にそれまでの西洋医学は、自然科学と出逢います。これによって、それまでの医学の中に極めて論理的な思想思考が広まり、医学が一気に発展する事と相成りました。因みに確かこの頃から医学が哲学や宗教から切り離され、単独に医学としての学問的地位を確保したようです。なので、それまでは、宗教(キリスト教)や哲学の下部学問的な位置付けだったようです。ここから西洋医学→近代医学への飛翔が始まり、現代に至っているようです。

 で、この現代医学における医療行為というものを眺めていると、私コーネリアスは、何となくキリスト教的なものを感じます。どうしてかというと、怪我とかの外傷はパッと見て誰でも分かるので、おそらくその治療法は世界中そんなに変わらないのではと思うのですが、それ以外の、特に内科的治療法にそういうものを感じます。例えば癌治療。人が健康な時の状態を善とすると、悪とは健康で無い状態。不健康な状態ですよね。じゃ何故悪、不健康なのか?それは、きっと体の中の何処かに悪魔が巣食っているからだ。じゃ体を調べてみよう。おっと見つかった。胃に癌がある。こいつが悪(悪魔)の原因だ。じゃ、こいつを退治(放射線治療、除去手術)しよう。こういう事になるわけでしょう。つまり不健康なのには、必ず何らかの原因があるはずで、そこを健康な状態に戻す、人間の力や、薬の力で、『外からの何らかの力』を与える事で治すというもの。治療行為=悪魔の退治というわけです。ここは何だかんだ言っても、長い間カトリックの影響下にあった西洋医学でもあったので、この点は否めないようにも思えます。神が悪魔を退治する的な思想があってもね…いずれにしても、これ(現代医学)の治療方法で多くの命が救われている事実がある限りそれはそれで大変良い事ではないかと思います。

 実はこれと全く違う角度から取り組んでいる医学、私はこれが東洋医学のように思えます。西洋医学は、論理的思考を重ね体の悪い所を探り出し、そこを『人の手や薬の力』によってピンポイントに治療して人を健康に導くものですが、東洋医学は入口の思想が全然違うのです。東洋医学では、健康な状態=調和の取れた状態=善、不健康な状態=不調和な状態=悪と考えます。故に、病気の状態というのは、体の状態が不調和な状態なので、これを元の健康な状態に戻そう、調和の取れた状態に戻そうとするのが東洋医学(漢方医学)です。この時に治療法として使うのが、薬以外に鍼治療やツボ治療なんです。つまり、血液やリンパのながれに作用しようというものです。この思想は西洋医学にはありません。東洋医学では、内科的病気というものは、この2つの流れが悪化して起きると考えます。この2つの流れが悪い状態が病気の状態=不調和な状態なんです。なので、これを改善、『流れを良く』すれば自然と病気は治るとしています。こう考えると、東洋医学というものは、人の体内を『循環』という概念で見ている、捕まえているように思えます。治療のキーワードとなるのは、血流とリンパ流という事ですね。で、この鍼治療については、無視出来ない事例も報告されており、ある末期癌患者がこの鍼治療で、手術もせずに完治したという事例もあるのです。また、脳溢血で危なかった患者さんも同様の処置で、完治した事例も報告されています。最近では、脳梗塞にこの鍼治療が効くといった話も出て来てもいます。こうした事から、医学会の方でも東洋医学が改めて見直され、研究が進んでいるのだとか。個人的には大変良い事だと思います。だって良いですよね。癌治療に手術しなくても良くなるんだから、東洋医学なら。患者さんの負担減にもなりますしね。で、あるお医者さんは、こう言います。『東洋医学は人体を小宇宙と見ています。宇宙というのは実に調和の取れた状態です。例えば太陽系を見ても太陽を中心に実に調和が取れた状態で動いている。人間の体も同様で、各臓器が健康で調和が取れていれば健康でいられる。その為には、血流とリンパ流の不断の流れが必要不可欠なのである』と。頷けますね。だって人間の体は、約80%が水分から成り立っていますからね。