さて、3部作の最終章、お客様編です。飲食店に限らず、店舗サービス業のご経験ある方なら、ご承知かと思いますが、まあ、最近のお客様のクレームもホント凄まじいものです。これに関しては、はっきり言って、書き切れないくらい経験してますので、今回はその中で印象深ったクレームをピックアップしようと思います。

 

 

 先ずは、訳の分からない外国人客によるクレーム…福岡の店での事です。韓国のツアー客をお受けした日の事でした。特に何も無く、韓国ツアーのお客様、食事を済まされて次の観光地へ向かう為、皆さん退出されていた時の事です。ある中年の韓国人女性が、自分の手に持っていた紙くず(いわゆるゴミ)を、此方もまた食事中の中年の日本人のご夫婦のテーブルの上に、「ポン」と置いてしまい、何食わぬ顔で過ぎ去って行きました。その日本人ご夫婦、最初は突然の事で面食らっておられましたが、次の瞬間、御主人ご立腹。「こらあ、待てオマエ!何や、このゴミは!オレ達に片付けろとでん言うとや!舐めとるとか、キサマ!」大声出され、この韓国人のおばちゃんも立ち止まりましたが、言葉が分からず、キョトン…その後、双方言葉が通じないもので、店長を呼べのパターン…で、私が行ってみると、兎に角そのご主人の立腹ぶりが凄いんですよ…で、間に入って事情をお伺いして、兎に角お詫び。その後、その韓国人女性に説明したくとも、私、韓国語喋れませんので、通訳ガイドを呼び、事情を再度ガイドに説明し、事の次第をその女性に通訳して貰いました。結局、この女性、そのご主人に詫びましたが、あまり誠意のこもった詫び方でもなかった為、ご主人納得なさいませんでした。「それが、人に詫びる態度か!」と一喝です…最終的には次の観光の都合等もあるので、取り敢えずその場は、丸く収めましたが、このご主人、怒りは収まっていません…結局、私がその後散々このご主人の愚痴をお聞きし、ひたすらお詫びする羽目になりました…

 韓国人のお客様が皆このような非常識な人ばかりでは、無いのですが、なんか韓国人客に関しては、時々こんな感じの訳の分からない人がいました…

 

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 次が、お客様同士の大喧嘩。これは、神戸での事でした。季節は夏。8月のある日曜日の夜の事でした。店内は満席で、ごった返している状況でした。と、そこへバイトからヘルプの連絡が…「店長、来てください…チョットトラブルが…」行ってみると、JKバイトのAさんが、必死で男性客のテーブルを拭いている。何があったか聞いてみると、誤ってお客様のビール🍺を零してしまったとの事。で、その時にお客様のズボン👖にもビールがかかってしまったとの事でした。私は、丁重にお詫びし、ズボンのクリーニング代をご負担いたします、とマニュアル通りに伝え、対応しました。その時、そのお客様から出た言葉…「ええよ、そんなのは。それより、今日の食事代チャラにしてや。それでええわ。」「お言葉ですが、お客様、社の規定でそうする事が出来かねるのです…申し訳御座いません…」「何でやねん、迷惑かけたのはそっちやろうが!ちゃうんかい!オマエんとこ、お客様第一主義やないんかい、アー!」「…」と、こんなやり取りをしていた時、隣の男性のお客様が、一言…「オマエ、みっともないで。やめとけや。店長はん謝ってはるがな。バイトもわざとちゃうやんか。見てたらわかるやん。」「何やと、コラ。オメエ関係あらへんやろ!」「うるさいわ、みっともない言うてんねん。このボケが!」「イテマオカ、コラ!」2人は立ち上がり、取っ組み合いの大喧嘩勃発。私は、意を決して間に入り止めましたが、2人から弾き飛ばされ床に叩き付けられるザマ…その後喧嘩はヒートアップ。とうとう、互いに流血状態にまでなってしまいました。その間も、私は何回も間に入って止めようと試みましたが、顔面に双方のパンチ🤛🤜を浴びるザマ…仕方なく、私は警察へ通報…とうとう警察沙汰になってしまいました…涙

 閉店後、私の顔の傷の簡単な手当てを元看護師だったバイトにして貰いました。その時に彼女一言…「店長も大変ですね…サービス業とはいえ、こりゃ割合わへんわ。うち結婚するなら、絶対サービス業の人選ばんようにしょ。」「そうだね、それがいいかもね…」考えてみれば、あのお客様達、共に家族連れ、奥さんや子供さん達も居ました。共に一家の主です。それなりのプライドもあったかと思います。また、2人共、酒が入っていました。酔いもそれに拍車をかけたのでしょう。こんなの今までTVドラマでしか観た事なかったのに、まさか自分が身を持って体験するとは…この時私は心からあの言葉を信じました…「事実は小説よりも奇なり」…

 

 こんなクレームとも、事件とも言えないような事を経験しました。他にも色々経験したのですが、この2つは今でも忘れられません。で、色々経験して思ったのが、お客様の怒り💢が近年パワーアップしているなと感じた事です。後、お客様が、何に対してもとても敏感というか、神経質になってるなという、感じです。ある意味、世相が反映されているのではとも感じました。仕事や、学校で溜まったストレスを自分がチョット優位な立場の環境で発散させるというかね…でも、そう考えるとそれも含めた「サービス業」なのかなとも思い至ります。何故なら、「サービス」という言葉、これ宗教的には、「神への奉仕」という意味だからです。ですが、お客様にももう少しマナーという点では考えて欲しいですね…