ポメラニアンやパピヨン、ロングコートチワワなどの犬種は、
《短く刈りすぎると元の姿に戻らなくなる》
場合がある
むかしはそれでよくトリミングサロンとお客様のあいだでトラブルがあった
今回はそんなお話
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短く切りすぎると元に戻らなくなる犬種は決してロングコートチワワ、ポメラニアン、パピヨンだけではなく、
上毛(オーバーコート)と
下毛(アンダーコート)の両方から成る
《ダブルコート》で、
毛足が約3cm~5cm以上の子、
そして毛が開立(かいりつ)しているタイプの子はだいたい当てはまると思っていただきたい
その中でも特にトリミングサロンで
「短く刈ってほしい」
とオーダーを受けることが多いのが上記の犬種だということである
《元に戻らなくなる》
というのはいったいどういうことだろうか?
まず、上記の犬種の本来の姿(※)を参考までに載せておく
(※私が撮った写真ではないのでお顔は隠しています)
これらの犬種の被毛を短く切ると、まるで〝鳥のヒナ〟の毛が生え変わる時のように毛の長さが〝2層〟になったまま不揃いに生え、非常に〝貧相な見た目〟になるのである
かつては
『バリカンで刈ると元に戻らなくなる』
と言われており、理由はバリカンの熱が何らかの影響を与えているのではないかなど言われていたが、私の経験からして
『ハサミであっても一定以上の長さより短く切ると元に戻らなくなる』
と思っている
実際に、下の写真はポメラニアンなのだが、〝ハサミでしか切っていない〟しっぽの毛がこのように〝2層〟になっている
ただ、いくら短く切ってもバリカンでツルツルに刈っても、ちゃんと元通りになる子もいるのだ
下の写真は1年に一度短くカットに来ていたポメラニアンなのだが、毎年ツルツルにしているのに一年後には立派な被毛になってやって来ていた
このように
《個体差はある》ので
《すべてのポメラニアン(等の犬種)に当てはまるわけではない》
けれど、柴犬カットやライオンカットなどを楽しみたい方は
『元の姿に戻らなくなる可能性がある』
ということを念頭に置いてオーダーしていただきたい
過去に小さめのシェルティ(※)で、飼い主ご夫婦の仲が悪く、しかもオーダーの意見が真っ二つに割れて、奥さんは長く、旦那さんは短くとご注文されており、最終的に旦那さんのオーダーが通ったはずなのだが、短く刈り取られたシェルティを迎えに来た奥さんが見て号泣したことがあった
「犬を飼う前に夫婦仲をどうにかせよ」
と思ったが(笑)
(※ シェットランドシープドッグの略称)
まあ人それぞれ好みがあるのでとやかく言うつもりはないけれど、私は〝犬種本来の姿かたちのまま愛でたい〟タイプなので、もしこれらの犬種を自分で飼ったとしても短くはしないかな〜✧*。
たしかに柴犬カットも可愛いけどね♡