3週間に一度、高砂市に住む古い友人の家へ行き、彼女の愛犬であるスタンダードプードルのカットをさせてもらっている
今回はプードルの《ショークリップ》についてお話する
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ショークリップとは、純血犬種をドッグショーに出す際に決められている
《正式なカットスタイル》
のことである
それぞれの犬種本来の姿かたち、その犬種らしさを最大限に発揮するためのスタイルが《各犬種で定められている》のだ
たとえば人間でも、ミス・ユニバースのような世界的なコンテストで日本人が〝青いカラコン〟をつけたり髪の色を〝金髪〟にしたりして出場することはないだろう
『日本人は〝日本人らしさ〟でアピールする』
そのためには日本人の特徴である〝黒髪〟や〝黒い瞳〟こそが大切である
純血犬種の展覧会『ドッグショー』でも同じことなのだ
それぞれの犬種が本来どういう《歴史》を持っているのか、
どういった《目的》で選択交配がなされ純血犬種として認められるに至ったのか
などをしっかり勉強し、それに沿って定められた
《外見的特徴》や
《性格》などを備えた
《健全な個体》を繁殖し、
その《評価を受ける場》として
『ドッグショー』があるのだ
プードルは元々『水猟犬』である
人間が猟銃で水辺に撃ち落とした獲物を、泳いで回収してくる役目を担っていた
そのため、
『内蔵が詰まっている胴体』や『関節部分』そして『断尾した尾先』は、水で冷えないように、さらに保護のために被毛を残し、
それ以外の部分は〝泳ぎの妨げにならないように〟被毛を短く刈り取る習慣があった
こういった習慣から更に《美的センス》が加えられ、今の《ショークリップ》と呼ばれるスタイルに変化したのだ
私が今練習させてもらっているスタイルは
『コンチネンタルクリップ(※)』
(※ 最近、ライオンクリップという名称に変更されたが、個人的には元々の名称であるコンチネンタルクリップという言い方が好みだし呼び慣れているのでこちらで表記している)
ご覧のとおり、胴まわりや関節部分、尾先の毛を残し、その他泳ぐときに動かす四肢の毛は短く刈り取っている
ペットカットスタイルとは違い〝キュートさ〟はないかもしれないが、犬種を犬種らしく魅せるためにはこれ以上ないほど〝凛々しい〟スタイルである
ちなみにこのわんこは、3週間に一度私がブラッシング・シャンプー・カットをしているが、トリマーである心友がほぼ毎日のようにブラッシングをして、私のトリミングの合間に一度はシャンプーして〝状態を維持〟してくれているので、お手入れのスパンとしては
・ほぼ毎日のブラッシング
・約10日に一度のシャンプー(約3時間)
・3週間に一度のシャンプーカット(約7~8時間)
が必須となるため、一般家庭ではかなり困難かもしれないけれど、ご興味のある方はぜひ【Kelev】までご相談くださいm(_ _)m