日本では
〝トリマーさん〟
という名称でお馴染みだが、最近は
〝トリミングサロン〟
ではなく
〝グルーミングサロン〟
などというサロン名も見かけるようになっている
この〝グルーミング〟と〝トリミング〟
どういう違いがあるのだろうか?
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まず
〝グルーミング〟
という言葉の意味について
この言葉は、猫が毛づくろいをしたり顔を前足で掻くような仕草のことを〝セルフグルーミング〟などと言うように
『身体を清潔に保つためのお手入れ』
という意味を持っている
昨今、グルーミングというのは人間の幼児に対する性的虐待の準備行動としても有名になってしまった言葉でもあり、私たちドッググルーマーからするとあまり気分のいい傾向とは思えないのだが、そもそもの言葉の意味は上記したとおりである
なので、わんこの業界において〝グルーミング〟とは
・爪切り
・耳そうじ
・ブラッシング
・バリカン処理
・シャンプー
・ドライング
・カット
の一連の施術〝すべて〟を指す言葉として使われている
では、
〝トリミング〟
とはどういう意味なのか
言葉そのものの意味は
〝整頓・整形〟
〝刈り取り・ふち取り〟
〝荷均し(にならし)〟
などであるが、
たとえば撮った写真の被写体が画面中央からずれている時に、画面の端を切り落とすことで被写体を中央に持ってきたりする手法もトリミングと言うし、
食肉加工業界では、塊の生肉を包丁で削ぎ落として可食部のみの塊肉としていく手法もトリミングである
ほかにも様々な業種においてこの〝トリミング〟という言葉が使われている
どの分野においても共通するのは
『必要な部分を残し、不要な部分を取り除く』
ということだ
つまり、わんこの業界において〝トリミング〟という言葉の意味が当てはまるのは
〝カット〟
の部分のみとなる
専門的なことを言えば、わんこのトリミングには
・カッティング
(↑↑↑ストレートバサミで毛先を切り取る手法)
・スイニングまたはセニング
(↑↑↑スキバサミで毛量を減らす手法)
・プラッキング
(↑↑↑プラッキングナイフという専用の器具を使い毛を抜く手法)
の3種類の手法があり、犬種別でこれらを使い分けるが、
〝ペットカット〟
においては『カッティング』がほぼ100パーセントであろう(※)
つまり、お手入れ全般を担っている私たちは
「トリマーさん」
であることに間違いはないけれど、正確には
「グルーマーさん」
であると言えるのだ
事実、英語圏では
『trimmer=刈り込み用器具』
であったり
『trimmer=装飾する人』
という意味合いで使われ、犬の仕事としての意味合いを持たないため、
「I am trimmer」
と言うと不思議な顔をされるかもしれない
ただ冒頭に述べた〝性的虐待〟の意味合いが出てきたので、英語圏の人の前では
「 I am 〝dog〟groomer」
と〝dog〟を忘れずに付けて自己紹介しようと思うw
(※ 各犬種本来の姿を維持するためにはカッティング以外の手法を行う必要のある犬種も存在しますが、一生を通じてその外見を守るためには子犬の頃からの被毛の管理が必須となる場合もあるので、たとえば剛毛テリアやシュナウザー、ワイアーダックスなどを迎え入れたいとご検討中の方は、迎え入れる前にぜひKelevにご相談ください)