以前、
『現時点ではトリミングサロンで行っている〝犬の爪切り〟がいずれ〝獣医師のみが行える施術〟になるのではないか』
というブログを書いた
それに加えて
『今はグルーミングサロンで行っているけれど、いずれ動物病院でしかやってもらえなくなるのではないかと考えられる項目』
が他にいくつかある
今回はそんな話である
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『トリマーは犬の美容師』
とよく言われるが、トリマーがわんこに対して行う施術は、美容師が人間のお客さんに対して行う施術と同じではない
美容師はお客さんの爪を切ったり耳掃除をしたり肛門をさわったりはしないだろう(笑)
この
『耳そうじ』
『肛門腺しぼり』
これらも獣医師に任せなければならない日が来るのではと、私は思うのだ
20年ほど前、アメリカのサンフランシスコにあるトリミングサロンで1日トリマーとして働かせてもらったことがあるのだが、アメリカのトリミングサロンでは耳掃除も肛門腺しぼりも行わないと言われて驚いたのを覚えている
聞くと、アメリカは『訴訟社会』、耳が悪くなったり肛門腺が腫れたりするとトリミングサロンが訴えられるため、すべて獣医に任せているということだった
もちろん同じアメリカでもサロンそれぞれに考えや方針があるだろうし、耳掃除や肛門腺しぼりを行っているサロンもあるのかもしれないが、当時は衝撃を受けたものの今の日本の社会を見ていると、近い将来日本も爪切り・耳掃除・肛門腺しぼりの3つは動物病院で獣医師にしてもらうのが当たり前になっていくのではと私は思っている
「私らの仕事なくなるやん!」
と思ったが、先に述べたように私たちトリマーは現在、人間の美容師と比べるとはるかに多種のお手入れを担っている
人間なら
・ネイルサロン
・耳鼻科
・床屋での剃毛剃髪(←1mmバリカン作業)
・肛門腺絞り(って、人間で例えるとなによ!笑)
といった、それぞれの専門機関に行かなければならない項目を、犬の場合はすべてトリマーが行っているのだ
被毛のお手入れ以外を獣医師にお任せできるのなら、私たちトリマーは『本来の仕事内容』に集中して励むことができる
よく考えればとてもありがたいことかもしれない