今回は、私がトリマーとして仕事をしてきた中で、爪切りにより起こった出来事についてお話しようと思う
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1件目は、ミックスの小型犬
ダックスやシーズーくらいの大きさで、爪は細すぎず太すぎずといったところ
べらぼうに伸びているわけではなかったが、毎回血管ギリギリのあたりでカットしていて、その日は数本出血があり止血処置をした
何度か来てくださってるわんこだったが、爪からの出血はその日以前にもあったし、美容後もなんの問題もなかった
何度も言うことだが、トリマーにとって爪切りの時の僅かな出血はケガとは捉えないため、その日も特にそれについて飼い主さんに伝えることもなくおかえしした
しかし、その日はお家に帰ってからクッションや椅子を掘り掘りガリガリした刺激で再出血したようなのだ
トリマーの必需品のひとつで〝犬の爪用の止血剤(クイックストップ)←写真参照〟というのがあり、出血部の血液をサッとふき取り素早く血管にその止血剤を擦り込むことですぐに血を止めることができるのだが、この止血剤は粉状のため〝濡れ〟に弱いということと、止血後約1日程度は〝強いこすれ〟など〝物理的刺激〟による再出血は可能性として有り得ることである
飼い主さんから電話があり、爪から出血しているがどうしたら良いかとの相談を受けた
詳しく話を聞くと、わずかに滲み出ている程度のようだったので、しばらくすれば止まると思うけれど止まらなければご来店いただくようにお伝えし、しばらくするとおさまったとの事だった
次にご来店いただいた時にもう一度お話をお聞きし、飼い主さんのお考えとしてやはり出血というもの自体が怖くて慌ててしまうので今後は長くてもよいので出血をさせない長さにカットするということになった
とても穏やかなご夫婦で、わんこのことをおふたりで心から可愛がっておられる印象だった
カットスタイルも、爪が長いことによる支障は特にないデザインだったので、私自身もバランス作りなどで苦労する心配もないため、飼い主さんの意向に沿うかたちとなった
次回は別のケースについてお話しよう