伝えたい人、音にならない考え事 -18ページ目

伝えたい人、音にならない考え事

演劇、表現活動での色々。独りよがりだけど伝えたい、そんな支離滅裂。

本番前のルーティーンと言われると、絶対に思い出す話があります。


私の最も尊敬する役者さんの1人が言っていた

「自分はルーティーンを持たない。それが崩れたとき駄目になるから」(一字一句ではありません。そんなようなニュアンスのこと)


以前にも紹介しましたが。そして、今回のTwitter企画で全く同じ回答をされている方がいてびっくり。結構有名な心構えなのかしら。


本当は私もそうしたい。でも、決めているわけじゃなくてもなんとなく行動って決まってきてしまいます。崩れたら不安にとかはあんまりないけど、羅列してみると結構ガチガチかも。

私の場合は、歌う。通し稽古前にも時々やります。あとたまに踊る。昔は走ったりしてました。客席の通路を5分間ひたすら往復とか。本番前には必ず一回汗をかいて、身体と声の動き具合を確かめる、みたいなのが最近のルーティーンですかね。なんかちゃんとした発声のやつとか、ストレッチとか、効率よくて効果あるのは分かってるけどあんまし続かない。楽しくアップをするためだけに、踊ってみた覚えたりとかします。

あとは、マチソワ間はとにかく身体を自由にして緩める。寝てみたり、タピオカ飲みに行ったり、ゲームしたり。時々、他の現場の事務作業してたりもします。


それと、やることは決めてるわけじゃないけど、やらないって決めてることはあります。台本を見たり、自分の芝居の確認をしたりすること。本番前はなるべくお芝居のこと考えないようにします。もちろん、共演者の方と合わせるべきところはやりますよ(共演者の方にも読んでいただいてるみたいなので一応書いとく)。本番前ギリギリまで稽古する演出家さんもいたし。でも、自分のためだけに台詞返したり動き考えたりはまずしない。

あと、台本は本当に見ない。よっぽど台詞覚えたてとかじゃない限りは、台本は絶対に開きません。

確認しすぎると不安になっちゃうみたいなのもあるけど、1番は、本番前の自分の状態を、なるべく戯曲から遠ざけておくため。それをなんでかと問われるとちょっと困るけど、随分前からなんとなくそうしています。そういえばなんでだろ。脱力するためかな。私は憑依型の役者ではないので、無理に役に共感しようとしても上手くいかないことを分かっているのかも知れません。楽屋の状況にもよるけど、衣装着るのもなるべく後(化粧はそんなに気にしない)。開演ギリギリまでゲームしてたりもします。

こう見えて、集中しすぎるのは苦手です。一旦入ると制御できなくなるっていうのもあるし、普通に疲れちゃうし。スイッチ入れるのは、舞台上に一歩目を踏み出すその瞬間でいい。きっと共演者の方には毎回やる気なさそうに見えてるんだろうなあ。私なりに、お客様の目に触れている間の自分をより高めるために、色々試してみているところです。あと何年かしたら本番直前の過ごし方も固まってくるのかな。

本番前の円陣も、実はちょっとだけ苦手。自分が主宰するときはまずやらない。いや、参加するのは全然いいんですけど、大勢いる現場だと、コールの担当が自分に回ってくるのがちょっと怖かったりします。でかい声で「いくぞー!」みたいなの、あんま上手くできないから。コール担当は座長か演出家で固定でいてくれ、と密かに願っています。



ここまでは役者でやるときの話。スタッフ、特にオペレーションで参加するときは、実は明確なルーティーンがあります。

ちょっと恥ずかしいんだけど。自分が関わる機材に絶対「よろしくお願いします」する。自分の機材のときは灯体ひとつひとつにちゃんと言うようにしてる。

元々、物と会話するのが好きなんです。吹奏楽部時代はよく楽器と喋ってた。自分が直接触れる機材って、やっぱりちょっと相棒感あります。そりゃ弓で弾きゃ鳴るんだけど、フェーダー上げれば点くんだけど、なんとなく、大切にしてあげた方がいい仕事してくれるような気がして。

そして終わった後は「ありがとう」します。

今回はあんまりないけど、役者で小道具があるときは小道具にも同じことします。物に縋りがち。


オペレーションのときはカンペ(きっかけ表)があるので、これもよっぽど難しい手以外は返しません。あでも、この前初めてピンスポやったときはめちゃくちゃ練習したな。全部が「よっぽど難しい手」だった。テクニカルは役者と違ってあんまり練習できないから、慣れないとちょっと不安になります。でも本当は役者でもテクニカルでも同じ。本番前はお芝居からなるべく離れていたい。



ちょっと話が逸れたかな(毎度のことだな)。ルーティーンで言うと、「なるべくリラックスして他のこと考える」みたいな感じ?でも、例えばバタバタしてリラックスする時間がなかったとしても全然大丈夫。舞台に上がる瞬間がオンになる瞬間であるようになってます。こう見えて変な現場の場数だけは踏んでるので、ちょっとやそっとじゃ心乱れません。逆に今回みたいに役者だけに集中させてくれる現場の方が経験ないからやることなくてなんかふわふわする。

本当は冒頭に挙げた言葉を実践したいから、「絶対にやること」はあんまり決めないようにしてます。それでも固まってきちゃうけど。元が飽き性なので、あえてルーティーンを崩してみるのも面白いかも、と思ったりします。