on stage
さて、始めましょうか。
厳かに、しかし乱暴に、今宵も幕が開く
例えようのない緊張と幸福感
私はそっと息を吸う
あの人はいつも時間通り
主役はいつも遅れて登場
さあ大急ぎで
ゲストを迎える準備を
何もない場所に現れた
華やかな音 覚悟の匂い
ひとつとして逃すまいと 五感を広げて
有限な時間 無限の夢
今はここが世界の中心
きっとこれが本当の現実
あなたに出会えてよかったと
無理矢理にでも信じ込ませて
子供のような神様がかけた魔法
無口で不思議な三日月と目を合わせて入り口をくぐる
深く鋭い灰色の声が笑って
花はくるくると色を変える
聡明で優しい道化師に連れられて
そこはあなただけの特等席
言われるがままに目を閉じて
旅に出る
コンクリートの空の下で
怪物の住まう地の底で
天を見上げる洞窟で
願いに満たされた小さな家で
誰も知らない真っ白な島で
色とりどりの幕の向こうで
きっと明日も どこかで