「ヤリタイ」。
そう思うと、その欲求はどんどんと膨らんでいき、それを実行しないままではいられなくなる。
そんな事がたまにあります。
数日前からその欲求はむくむくと夏の入道雲の如く立ち上がり膨らみ、そして、お休みをしている今日は絶妙のチャンス。
「今日、やろう」
今日しなければ、いつする?
ゆりちゃんの居ない今日、ドアに立て掛けてあった2つのギターをそっと動かし、地下室へのドアを開ける。
階段を下りると、驚く程整理されてないが、それを除けたり跨いだりしながら、壁際にある本棚に辿り着く。
そこにはもう、数冊の本しかない。
あると思っていたものも無くて、それは多分実家にあるんだろう。
それでも、趣味の偏りがちな中から、そうじゃない、私にとっては新鮮な内容のものを選ぶ。
それらは、読んだけど内容を覚えていないものや、いつか読もうと実家から持ってきたり買ってきたりしてそのままになってしまっているもの。
2階へ上がって、ベッドに横になり、持って上がってきた中から、読みさすそうなものを読み始めた。
先日観た、「夏の庭 The Friends」の作者が書いた「春のオルガン」。
読み進めていくうちに、「ああ、こんな話だった」と思い出す。
だけども、やっぱり結末までは思い出せなくて、続きが気になる。
「本が読みたい」と、ベッドに横になったものの、土曜に新しい枕カバーに変えたばかりのゆりちゃんの枕が既にくちゃい…
くちゃい…
ゆりちゃんはくさかわだけど、これはくさカバーや…
ほんまにくさい。