我が施設は、完全個室、個別ケア、ユニットケア、様々な自由を謳っています!
と施設長さん。
ワクワクして、ユニットを見せて頂くと、「えっ?」と顔が引きつりました。
各階に3~4のユニットがあり、ユニットを見回しても介護スタッフの姿が見えない。
閑散としたユニットに、車椅子のまま高さも合っていない机に「落ち着かされている」お年寄りの姿がパラパラ。
見学した時間は昼過ぎ、そこで過ごすお年寄りを見ると、目脂はついてるし、寝癖、衣服の乱れ、全く整容が出来ていない。
誰が見てるの??とTVがついている。
異食させないためでしょう、the介護施設という感じの机の上には、ティッシュや季節を彩る花など、何も置いていない。
介護スタッフの動きを見ると、一人の介護スタッフが複数のユニットを行き来しているようでした。
これでは集団処遇を小分けにしているだけだ。ユニットケアをはき違えていますね。
施設長さんは「どうです?キレイでしょう?」と施設のキレイさをアピール。
そりゃ、机しか置いてないもんね。キレイだよ。と心の中で呟きました。
お話の中で、「食中毒の危険性もありますので、家族からの差し入れは基本的にどんな物でもお断りしています。」との事。
「え?」いやいや食中毒ね。確かにそうだが、お年寄りの「食べる楽しみ」も奪うのか。
極めつけは、車椅子に座っているお年寄りに拘束ベルトをしている事。
「ずり落ちすると危ないからですよ。この方以外にもあと数名いますよ。」堂々と言われ、返す言葉もありません。
ただ集団処遇を小分けにしただけ、一律にお年寄りをユニットの机に「落ち着かせる」、整容もままなっていない。
自由を謳っているにも関わらず「食べる楽しみ」を奪っている。
ずり落ちるからと安易に拘束ベルトで自由な動きをも奪うのか。。。
もっとアセスメントし、ソフト&ハード面から出来うる限りのアプローチをすれば、身体拘束なんてあり得ないでしょ(>_<)
まさかこんな施設がまだあるなんて。。。
最新のユニットケア!と豪語しておいて、中身はこれか!
呆れたというか悲しくなったというか。
帰路につくテンションも下がったままでした(;_;)