今回はアメリカの高校のGPAのLetter GradeとCollege Applicationについてのお話です。
【アメリカの高校の成績について】
アメリカの高校では、学校の成績はGPA(Grade Point Average)で算出され、各教科の成績はそれぞれA、B、C、D、F の5つのLetter Grade(アルファベット)によって表示されます。
<アメリカの高校のGPAとスケール>
- RegularクラスのGPA : 4.0スケールで算出 (*Unweighted GPA)
- APクラスのGPA : 5.0スケールで算出 (*Weighted GPA)
- HonorsクラスのGPA:4.0スケールの成績に0.5ポイントが加算
【Letter Gradeのシステムについて】
皆さん、Letter Gradeって具体的にどういうシステムになっているか知っていますか?上記でアメリカの学校の成績が5つのアルファベットで表示されるとご説明しましたが、Letter Gradeはこのアルファベットの成績に「+」や「ー」を追加することにより、各教科の成績を更に細かく評価したシステムのことをいいます。
Letter Gradeは常にPercent Gradeと連動していて、Percent Gradeの数値によってLetter Gradeが決まるという感じです。(*下記チャートはご参考まで)
同じAの成績でも、「A」があったり「A+」があったり「A-」がありますが、パーセンテージで細かく評価されるので、ほんの小さな差で大きく変わってしまうというわけです。
(例:「A-」と「B+」はたったの1%違い)
Letter Gradeはテストの点数だけで決まるのではなく、課題、クラスワーク、グループレポート、課題の発表、小テスト、期末テストの点数など、総合した評価がLetter Grade に反映されます。
【Grading Period】
学区によって若干異なるかもしれませんが、高校ではGrading Period(成績の確定日)という日があって、その日を区切りに生徒の成績がシステムに記録され、レポートカード(通知表のようなもの)が自宅に郵送されてきます。
家の子供の学区は、18週間のセメスター制(2学期制)で、各学期の6週間目、12週間目、18週間目がGrading Periodとなっています。最終的に18週目のGrading Periodの成績が前期または後期のGPAとしてTranscript(成績証明)に表示されることになります。
Grading Periodを過ぎてしまうと、成績の訂正・変更などは不可能なので、テストの結果などで申し立てが必要な場合は早めに先生に連絡をするようにして下さい。期限を過ぎてから連絡をしても成績の訂正は一切受け入れてもらえませんので、自分の成績は自分自身で管理をすることが重要です。
【College Applicationで入力するGPAについて】
上記で散々Letter Gradeの「+」や「ー」について話をしてきましたが、UCやCSUなどのCollege Application(出願サイト)で入力する際、Academic HistoryのGPA(Transcriptの成績)は、
「+」も「–」も含めずに、ただのA、B、C、D、Fのみで入力する ってこと、皆さんご存知でしたか〜?
なんと、我家は上の子のCollege Applicationの手続きの最中にこの事実を知りました。遅っ!😅
いや、この情報、全然新しい情報でもなんでもなくて、Application Guideをしっかり読み込んでいる生徒なら普通に知っているはずの情報なんです。我が家は受験準備を始めたのが本当に遅くて、こんな基本的な情報すら理解しないまま受験に臨んでしまいました。
そんなわけで、ちゃんとApplication Guideを熟読した生徒さんはご存知だと思いますが、アメリカの大学受験では、
「A+」も「A-」も全て「A」の成績 となります。
ということは、裏を返せば「A-」さえ取っていれば、その教科の成績は「A」と見なされるって事。逆に、「A-」と「B+」は僅差なので、そのままにしておくのは非常にもったいないと思った方がいいです。
現在「B+」で、パーセンテージ的にあと少しで「A-」に届きそうな場合は、是非とも「A-」に引き上げられるよう頑張ってみましょう。学校にもよりますが、Extra Creditを受け付けている先生もいらっしゃると思うので、まずは先生に聞いてみると良いと思います。
【アメリカの高校の卒業単位】
アメリカの高校の卒業単位は、大学の出願条件とは若干異なります。高校の卒業単位にはPE(体育/保健体育)などの大学の出願条件にはない教科も含まれています。
大学に進学を希望する生徒は全ての必須科目で「C–」以上の成績が出願条件となっていますが、高校卒業が目的の生徒は、全教科で「D–」以上の成績を取れば高校卒業の資格を取得することができます。
高校の卒業単位にしても、大学出願条件の単位にしても、自分でしっかり管理しながら、定期的に学校の進路カウンセラーに相談に行かれる事をお勧めします。
<感想>
上の子供が高校に入ったばかりの頃、私自身もアメリカの高校に関して知らない事ばかりで、おまけに大学受験なんてまだまだ先だと思っていたので、高校2年の終わり頃になるまで全くと言っていい程大学受験に関する情報収集をしていませんでした。(出だし遅っ!)
アメリカの大学受験で提出するTrascript(成績証明)には「A–」や「B+」のようなLetter Gradeが表示されていますが、UCやCSUのCollege Applicationでは「+」も「–」も全く関係がないので、「A–」を取得したとしても決してマイナスではないので、あまり気にしてなくて大丈夫だって事をここで強調しておきます。
ただし、「B–」を取った場合は、Extra Creditなどで少しでも点数稼ぎができるなら迷わずやってみる事をお勧めします。だって、限りなくAに近いBなんてそのままにしておくのは本当にもったいない!
2021年は上の子の初めてのアメリカの大学受験だったんですが、思い起こすと親子であたふたしていた記憶ばかりでした。なので、下の子供の大学受験の時には、しっかり準備をして落ち着いて受験に臨むことができるのではないかと思っています。
いよいよ10月に入り、UCとCSUのCollege Applicationの出願期間が始まりました。今年受験されるシニアの皆さん、今は正念場の時期だと思いますが、体調管理には気を付けながら最後まで全力で頑張ってくださいねー。心から応援しています!