恥ずかしくない大人であるか・・・考えさせられましたカニングズバーグ作品 | 「本の森の入口で」

「本の森の入口で」

本の森 イメージはドイツの童話にでてくる森 深くて暗い森に足を踏み込む勇気はないけど、
付近から離れることはできない 物心ついたころから本好きの読書日記 とりとめなく書いてみます

なぞの娘キャロライン; 800番への旅 (カニグズバーグ作品集 5)
なぞの娘キャロライン; 800番への旅 (カニグズバーグ作品集 5) E.L. カニグズバーグ E.L. Konigsburg

岩波書店 2002-03-05
売り上げランキング : 192255


Amazonで詳しく見る
by G-Tools

守り人シリーズを読んでいる途中ですが、読み切ってしまうのが惜しくて、

他の本に寄り道。


娘といった古本屋で発見したカニングズバーグの地味な作品が珠玉の一冊でした。


同じ作者の「クローディアの秘密」が好きなので、聞いたことのないタイトルですが、買ってみた「なぞの娘キャロライン」。


大金持ちの弟妹の話。昔誘拐され、亡くなったとされていた姉が突然帰ってきたというミステリー・・・いえ、ミステリーなんかではないな。成長物語、人間の尊厳にもかかわるお話。


クローディアの秘密の主人公も、親という大人の支配下で、不満をためているところから始まりますが、この物語の子どもたちもまた、母親の世界観という籠のなかで生きていました。


何不自由ないお金もちの子どもの生活。かわいそうだから、可愛いいと思うからと、閉じ込められたような生活?

たぶん、母親は自分が人から完璧に幸せな奥さまであると見られたいんですね。(そういう気持ちって普通の人である私にも十二分にあるわ!)


そこへ、突然外部からきた姉という大人によって、まっとうな生き方を得る二人の子ども。


読後考えさせられたのが、自分は見栄や外聞から、子どもを束縛していないかということでした。自分の世界観を押し付けて、お勉強ができる子ども、お行儀のいい子どもが良いと型にはめてはいないか?


われわれ庶民の生活なんて、見栄をはったところで、たいしたこともない。差別化しようとした時点で、情けないということを思い出させてくれました。


やっぱりさ、そんなつまらない大人であるより「やっちゃいな」って言っちゃうおばあさまのほうが、断然いいよね!・・・是非読んでみてください。岩波少年文庫にもあります。