寒かった二月も終わりに近づき、暦的には春の三月も真近になりました。 ブロ友のみなさん、春が近づくとうきうきしてきますね。 なんていつもの年ならば書くところですが、今年は違います。 予想はしていたけれど、新型コロナウイルス感染者が、全国で発生して、もはやパンデミック(感染爆発)が始まりつつあります。 なんとかしたいけれどなんともできないこの無力感、気が滅入ってきます。 新型コロナ関連はまた書くことになると思います。 みなさん、くれぐれも手洗いなどして予防に努めてください。

さて私の近況ですが、三月初めの期日の仕事を受けていたのですが、風邪をひいたり、イレギュラーなことですっかり出遅れ、気が付けば期日ギリギリでした。 余裕をもって二週間の予定が一週間でやらなくてはならなくなり、この一週間は現役時代ばりの多忙さでした。 自分の招いた種とはいえ辛かったです。 今日やっと目途がついたので遅れていたブログを書いています。

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こちらは、ウチの軒先に放置されていた火鉢ですが、後からブロ友のとらまるにゃんさんのおかげで、戦時統制品であることがわかりました。 約一か月あまり酷使に耐えてくれていたのですが、元々底にクラックが入っていたのが、横に広がってきて危険なので使用を中止することにしました。 まだ完全に壊れたわけではないので、今後は炭入れとして余生を過ごしてもらいましょう。

そんなわけで、もっと大きな火鉢を探し始めたのですが、アンティークショップのサイトを見ると、結構な御値段でした。 五徳や火箸などもセットすると、¥30000~40000いたします。 そんなに出せないのでオークションで探してみるとはるかに安く出品されています。 で、まあこんなもんかと思って入札する寸前に、運命の品に出会いました。

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無事落札し、送られてきました。 かなりデカい箱で、重量も20㌔近くあります。

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中はこんな感じです。 本体はプチプチで包まれて隙間は新聞紙を詰めてあります。 底には発砲スチロールが敷いてありました。壊れ物の発送としては理想的な梱包です。

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直径46センチ、内径が35センチくらいの大ぶりな火鉢です。 

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明治期の 伊万里・有田焼 雲花文図染付の大火鉢です。 明治期なので最低でも107年はたっています。 幼少期に祖母の家で見た火鉢にそっくりです。 絵柄までは覚えていませんが、染付の伊万里・有田焼でした。 奇跡的に開始価格で落札できました。 これはアンティークショップなら最低四倍から十倍の値段が付きます。 伊万里・有田焼なので磁器なのですが、これは染付という技法で、絵を描いた後に焼き上げるもので藍色の単色が特徴です。 ガラス質の表面は段差がなくつるつるです。 雲花文図とは、雲と花を描いた絵柄で明治期に流行りました。 もちろん手書きです。 昭和期になると山水画や鶴・亀などが流行りますが、絵描きが分業などになるので、一人で全部絵を仕上げるのは明治期ならではの特徴です。 割れの無い完品の明治期のものはなかなかありません。 最近のオークションとしては大成功でした。 ちなみに30代の頃、焼き物に凝っていて少し勉強iいたしました。
伊万里・有田焼の色柄のものは、白磁を焼き上げてから、絵を書きまた軽く焼き仕上げます。 だから表面に少し凹凸が残ります。色柄の伊万里・有田焼もすばらしいのですが、個人的には染付のほうが好きです。 出品者は中国地方の古物商のようで、他にもすばらしい鉄瓶や茶碗を出品されていました。 
  
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どうです。 このたたずまい。 あくまでも丸く、まるで女性の放漫なヒップのようです。 たまになでてはニンマリしています。

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戦時統制陶器も炭入れに使っています。 ウチの子たちも、ストーブを付けたり火鉢を付けると前に寄ってきます。
 
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こうしてみると山猫トラちゃんの目は、染付のようなブルーですね。 この火鉢は本当に良い買い物でした。