九九式照準眼鏡具 その二(2013年11月5日)を記載して早四か月たちました。プリズムを清掃して見えるようにはなりましたが、まだ不満、違和感があるんです。
1.繊維状のゴミ(埃)や微小な虫が入っており、気になります。
 
2.対物レンズについているねじ込み式の遮光筒にガタがあり、しっかり固定できない。
 
3.微妙にピントが合っていない。 これはプリズムの清掃後すぐは見えるようになったことで満足していたので、気にならなかったが、微妙にずれていました。 近眼なのですが裸眼でみるとピントが合いますね。 本来矯正視力で合わなくてはなりません。 正常な別個体は矯正視力でばっちり合っていました。 これを知った時は正直言って落ち込みましたね。 これを調整するためには、バラさなければなりません。 こんな高価で貴重なものをバラして、組み上げられなかったら、壊してしまったら陛下になんとおわびすればよいのか?(これはもちろん冗談ですよ。) しかし貴重な遺産ともいえる品なので、慎重な対応がもとめられます。
 
しばらくは、手も足もでなかったのですが、よく観察したり、主にネットで調べてみますと、接眼レンズが2枚、対物レンズが2~3枚の組み合わせ、正立レンズが2枚の組み合わせ、他にレンズが1~2枚、レティクルの描かれたものなどが、ねじ込み式の固定具やガイドで所定の位置に固定されているらしいことがわかりました。
 
とにかくバラすには、固定具を緩める専用工具がいるのですが、そんなものあるわけないのです。 なければ作るしかないかと漠然と考えていたのですが、ある日、手持ちの30cmの金尺の厚み幅が接眼レンズを固定しているねじ込み式固定具の溝に近い寸法なのに気づきました。 ちょっと厚みが薄いのですが、なんとかなりそうです。 はめてためしに回してみると、スルっと回りました。 『うわ、回っちゃったよ。』てな具合で、1個目のねじ込み式固定具ははずすことができました。
 
固定具は大から小まで外から中へ幾重にもねじ込まれていますので、1個ずつ専用工具がいるわけですが、1個づつ合った金属板を加工していくことにしました。 何せ貴重なものなので、やばいと感じたら、そこから後退するつもりで、作業をすることにします。
 
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接眼レンズです。 ガイドを挟んで2枚入っています。 一番左のものは、ゴム製の目当てを固定するもので、二番目の輪っかがねじ込み式の固定具です。
 
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接眼レンズを横から見たところです。 レンズが三枚に見えますが一つのレンズは二枚を張り付けて作られています。
 
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対物レンズです。 二枚の組み合わせのようですが、金属製のガイドに固定されていて、接眼レンズのようにバラバラにはなりません。 
 
一番外側(一番左側のもの)のものはねじ込み式なのですが、二番目のリングやレンズはただはまっているだけでねじは切られておりません。 これはピント調整のためかもと、かってに思っておりますが、意外な発見でした。
 
まだこの他に正立するためのレンズやレティクルの描かれた板があるのですが、
アクセスするのはやめておきました。 やってやれないことはなさそうでしたが。
ここまでバラして、レンズや筐体内を清掃したら視野に映っていたゴミはかなり少なくなりましたので、これ以上の冒険は今回はやめておきます。 またいつの日か、
確実な資料の入手などがあればトライするかもしれません。
 
長くなりましたので、その四に続きます。