今年のボジョレーヌーボーの予約が始まっていますが(解禁日は11月15日)、むかしと違っていまは予約なしでも近所のスーパーで買えたりするんですよね。
アルコールに弱いわたしはほんの少ししか飲めません。
それでも、ワインは結構好きなほうで、何年か前には手作りのワインに挑戦したこともありました。
葡萄をつぶすのが大変なんですけど、これといった特別な道具や材料を使わなくてもできるし、3ヶ月ぐらいで飲めるようになります。
ただ、昨今のようにとびきり安いワインがふえている状況では、手作りというところにこだわるひとも少ないのではないかと……。添加物のないものを口にしたいという自然食品派の方が好んでいるのかもしれません。
手作りとかハンドメイドとかは、(あらゆるジャンルに当てはまりそうですが)材料費は作ることを楽しむための出費になります。手作りイコールぜいたくな趣味なんですよ。
ところで、ワインでふと思い出したのが、デヴィッド・ギルモア2007年のグダニスク・ライブ、「Shine on you crazy diamond」イントロで使われていた「Wine Glasses」。
これは、『The Dark Side of the Moon』と『Wish You Were Here』の間、74年に行われていた、"Household Objects"と呼ばれるプロジェクトの一部なのだそうです。
"Household Objects"というのは、簡単に言ってしまうと楽器を使わない音楽をやりましょうというプロジェクトで、キッチンなどの身の回りにある小さな道具で音を出す試みでした。
これについては、ザ掲示板の最初期のスレッド「ピンク・フロイドについて語り合おう(旧板)」にちょっと出てくるので、まずはそこから引用します。
[308]白蛇 04/03/02 22:47 63
>>306
『原子心母』ってタイトル、原題はもちろん“ATOM HEART MOTHER”ですが、このアルバムのタイトル・トラックが1970年2月にパリで初演された時には、ロジャーはこの曲を“Amazing Pudding”と紹介してます。
これが“ATOM HEART MOTHER”となったのは、1970年9月、BBCパリス・シアターで番組『イン・コンサート』 収録時に番組記録用にタイトルを聞かれた彼らは、急いで新聞を広げて「原子力ペースメーカーをつけた女性」をモチーフにこのタイトルをつけた、という説があります。(真偽のほどは……?)
邦題の『原子心母』は東芝EMIの担当者が原題を直訳した、と聞いたことがあります。
おそらく、イギリスからのマスター到着が遅れたとかの理由で、リリースを急いだため窮余の策だったのではないでしょうか。
ところで、オリジナルのLPジャケットには“The Pink Floyd”と“The”が付けられていること、知ってました? CDブックレットでは削除されてます。
『モア』も同じく“The”が付けられているのですが、 彼らはこの“The”を削除することに血道を上げていたそうです。
この『原子心母』のラスト・ナンバー、「アランのサイケデリック・ブレックファスト」を聞いてて思い出したんですが、
“Dark Side Of The Moon”大ヒットの次作情報として、当時、楽器を全く用いないサウンド作りをしているという情報(噂)を聞いたことがあるのですが、どなたか記憶してませんか?
結局、その試みは失敗に終わり、“Wish You Were Here”が作られたというわけですが。
[309]ナガフキン 04/03/02 23:23
>>308 楽器を全く用いないサウンド
たしか2曲だけレコーディングされたんじゃなかったな。
台所にある道具を使って音楽作るってやつね。輪ゴムはいい音出たよ、とかいうメンバーの発言を聴いたような・・・。
仮題もついてたけど忘れた。
(伝記がどっかいって手元にないんで確かじゃないよ~。)
おもろそうだからアンソロジーなんかで発表されないかねえ。
まあおそらくマスターは消去されてるだろうけど。
[325]ナガフキン 04/03/07 21:57
>>308 楽器をまったく使わないサウンド・・。
アルバムタイトル予定は「household object」
ギルモアはワインボトルをインド音楽のタブラに似せて、
ウォターズはゴム紐をベースに見たてて演奏。
あとスプレー缶、バケツ、グラス、セロテープなんかの家庭内の道具を使って、 莫大な費用をかけて3曲だけレコーディングしたけど、結局「pointless」と言う理由で棚上げ。
貴重映像含め、彼らのアンソロジーDVD・CDによってこれが一日も早く世に出ることを切に祈る次第です、ハイ。
このときの書き込みから7年後の2011年に、Household Objectsの一部分として"Wine Glasses"(2分ぐらい)が、『炎』コレクターズBOXに収録されましたが……。
これはやはり、ライブ映像で見るほうがよさそうですね。
サウンドとしては「Shine on You Crazy Diamond」の冒頭に反映されたということです……。
David Gilmour 2006-08-26 Live in Gdansk Shine on you crazy diamond (11:55)
話はふたたび"Household Objects"のことに戻ります。
楽器を使わない音楽ということでは、上述のスレッドの後継になる、「ピンク・フロイドについて語り合おう」でも話題になったことがあります。
そのスレッドからの引用をします。
[122] はるか 2004/04/23 09:37
(前半略)
最近気がついたのですけど、「シー・エミリー・プレイ」のシドって、マーク・ボランとちょっと似てる~。
70年代の前半って、わたしはデヴィッド・ボウイよりもマーク・ボランのほうが好きで、T-REXベスト盤をしょっちゅう聞いていました(前にも言ったようにスイングやディキシーを子守唄替わりで聞いて育ったものですから、ブギーのリズムに違和感がないんですね(^_^;))
「Lucy Leave」、帽子屋さんはディスクで聞いてらっしゃるのかもしれませんが、わたしは、最近ネット上で聞きました。実は、それを聞いて、T-REXを思い出したのです。
[126] 帽子屋 2004/04/23 12:42
>>122 なるほど!!! >「シー・エミリー・プレイ」のシドって、マーク・ボラン
「Jugband Blues」どうですか?イチ押しはこれ!!
「Octopus」もすごくいいです。けど「Julia Dream」「See Emily Play」のが受けてますね。
あと、おいらも公式盤しか持ってないんでネットでいい曲聞けるトコ教えて下さい、てのはダメ?
[131] はるか 2004/04/24 13:48
(前半略)
>>126 「Julia Dream」は、いつ聞いても気持よくて大好きです。
まぁ強いていえば、ジェファーソンエアプレーンの「Somebody to Lone/あなただけを」に通じるような、サイケデリックサウンドだと思います。(もともとサイケもアメリカからの輸入ですし、当時のイギリスのレコード会社では、そういう路線のスターがほしくてこれを売り出したかったんじゃないかな)。
「Jugband Blues」も別の意味で大好きです。歌詞でちと痛いモンがあるから、大事に聞いてます。
サウンドは、シドの好きだったジャグバンドのブルースを、シド風にアレンジしたかったのだと思います。
ジャグバンドってゆうのは、ブルースの代用品器楽演奏という感じ。
ギターとかハーモニカのようなお手軽な楽器の他に、ベースを弾く替わりに業務用の大きい空き瓶を吹くとか、洗濯板こすって効果音出すとかが加わる、という演奏スタイルですが(もとはといえば貧乏なブルースマンがピアノとか買えなかったからですが)、本物の楽器を使わないってところは、>>120 ナガフキンさんのおっしゃる「狂気」の効果音とかにも、つながっていったと思うの。
以前に、「狂気」の次に当時、楽器を全く用いないサウンドで録音があったとかちょこっとお話が出てましたね(旧掲示板の[308]~[309])。 http://music-6.dot.thebbs.jp/r.exe/1031392627.301-400
というわけで、フロイドのお好きな方なら一度は見たことのあるこの映像……
Pink Floyd - Jugband blues - Syd Barrett (03:21)
ついでにと言ってはナンですが、ジャグバンド本来の音を聴いてみたいという方は、とりあえず色々なミュージシャンがカバーしてる名曲「Coney Island Washboard」をどうぞ。
ジャグ(瓶)を使ってるシーンが見られる現代版
The Jug Band All Stars - Coney Island Wash Board (03:00)
洗濯板や水差しも使われている1926年の音源
(コニー・アイランドの風景写真集がステキです)
Five Harmaniacs - Coney Island Washboard (02:43)
余談になりますが、昨日でようやくブログ開始から三ヶ月になりました。
読んでくださっているみなさま、どうもありがとうございます。
試行錯誤で不規則な時間帯にネットという感じですけど、次の三ヶ月を目標に、わたしなりにまたがんばりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします……。