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今回はASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダー)の分析の第2回である。
まずは、業界を俯瞰することから始めよう。一口にASPと表現したが、このASPには大きく分けて二つのタイプがある。
一つは今回分析対象とするリアルの世界でも一般的な商品やサービスの販売を仲介する物販ASPである。
そして、もう一つがネット独特の情報商材と呼ばれるPDFやDVDで供給される様々なノウハウ販売を仲介する情報商材に特化したASPである。
この代表はインフォトップという会社で、今年度の取引金額で100億円程度の規模の会社である。上でアフィリエイターが一般的に用いる情報商材という言葉で表現したが、会社側では電子出版と表現している。
なお、情報商材ASPには上場企業もないことから、本稿は物販ASPを中心に述べるため、インフォトップに関してもこれ以上は触れない。興味のある方は、インフォトップのホームページを参照のこと。
さて、まずは物販ASPの簡単な企業比較を行った。
(上の表はクリックすると拡大できます。)
会社側が開示しているデータで見ると、アフィリエイトの売上高はアドウェイズ(2489)がトップとなる。一方、営業利益を見るとファンコミュニケーションズ(2461)が突出している。売上高営業利益率も各社によって極端に異なる。
現時点でこれらの差にどのような背景があるかはわからない。たとえば原価率をとってもアドウェイズとファンコミュニケーションズでは大きな差がある。
一般的には売上高の計上基準が異なるとそのようなことが起こるが、現時点では明確に見えているわけではない。分析を進めるうちに、ある程度明らかになってくるのではないかと思われる。
そこで、ここではとりあえず、1社ごとに深く分析することから着手し、その過程で分析の方向性も見えてくるのではないかと考えられる。
次回は、その中から収益性でトップのファンコミュニケーションズをピックアップし、同社の分析からスタートすることにする。
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