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 消費は回復に向かっているかもしれないという仮説検証の3回目である。ここまでの話の流れを整理すると、外食や小売の売上高の前年同月比は昨年1011月を最悪期として回復に向かっているように見える。特に、昨年は3月以降の落ち込みが大きいので、3月以降の月次が良く見える可能性がある。一方、これから2月決算企業の業績発表シーズンとなるが、第3四半期は売上高の前年同期比の落ち込みが大きかった1011月を含む9-11月であること、第4四半期は急速に前年同期比の落ち込みが縮小した12-2月であることから、業績面で劇的な変化もありえる。そこで、そのような内需株が向こう1ヶ月程度で注目されるのではないかというものである。


そこで、今回はそれらを踏まえて、個別企業への落とし込みを考えていたが、ある読者さんから「景気は回復しないと思います」というメッセージをいただいた。実は、私なりの表現をすれば、この方の言っていることを「現時点で個人が景気は良いと感じてはいないし、これからも個人が景気は回復したと感じることはない」という表現に変えると、私もその通りだと思う。この方はブログを見ても株をやられている方ではないと思うので、こう考えていても何も問題はない。しかし、株式投資を行っている人がこう考えているならば、株では儲からないということを少し解説しておこう。


まず、個人が実感として感じる景気の好不調と、株式市場で議論の対象とする景気の好不調とは別物とまでは言わないが、かなり中身が違うのである。


内閣府が発表する景気の善し悪しを示す指数に景気動向指数がある。この景気動向指数は先行12系列、一致11系列、遅行6系列となっている。内閣府は、このうち一致系列の動きを参考にし、その他の要因も考慮しながら、景気の好不調を判断している。そしてここに個人の実感との差の要因が存在する。つまりこの全29系列のうち、個人が実感として感じることに関係する系列は8系列しかない。そのほかは、企業の状態がどうであるかを示すものとなっている。さらに、景気判断のポイントとなる一致系列のうち、一般個人が感じるものはふたつしかないのである。それは、所定外労働時間指数と有効求人倍率だが、有効求人倍率が仮に上がったという報道があっても、仕事を探していない人にとっては、それほど景気好転を実感できるものではなかろう。


つまり、株価を議論する場合の景気がいい、悪いということは、必ずしも庶民の生活実感を議論しているわけではないのである。現に2003年から2007年にかけて、日本は戦後最長の景気拡大であったことになっている。しかし、確かにそうだったと思う個人が、どれほどいるだろうか。一方、株価に目を転ずればその間、日経平均は7,000円台から18,000円台に上昇している。つまり、私が言う「五感を働かせる」ということは、ただ、漫然と動物的本能で感じるということではない。ベースになる知識を持った上で、変化を嗅ぎ取るということを意味しているのである。


そのような観点で物事を見ると、個人の実感としてはほんの少しの変化しかないにもかかわらず、企業の状況が劇的に変わったように見えるケースがある。そのときに株価が評価されるのである。その具体例を挙げてみよう。


まず、下の画像は、ロック・フィールドの主要業態であるRF1の既存店売上高の前年同月比を、四半期決算に合わせて平均値をとり、連結売上高、営業利益の前年同期比と比較したものである。必ずしも四半期ごとに明確に出ているわけではないが、既存店の伸び率を見ると、2008年度の第4四半期から急に落ち込み始めて、第2四半期まで減少幅が拡大し、第3四半期に落ち込み幅が急速に縮小している。第3四半期は前年の既存店がプラスであったにもかかわらず、マイナス幅が急速に縮小したということは、かなりの回復ピッチである可能性が感じられる。



株式投資をファンダメンタルから極める-ロック月次と決算100313
(この画像はクリックすると拡大できます。)


一方、営業利益を見ると、2008年度の第3四半期は既存店が増収であるにもかかわらず、利益は若干減少しており、第4四半期には既存店が一気に悪化したため、利益は大きく落ち込んだ。その後、不況対応の経費管理に変え、コストを削減したことによって、2009年第1四半期には若干増益となっているが、第2四半期に売上がさらに落ち込んで、再び減益となっている。


しかし、第3四半期には売上高のマイナス幅が縮小に転じたことから、再び増益に転じた。実はこの第3四半期の営業利益は、四半期ごとの営業利益が推測できる2003年度までさかのぼって比較すると、その間の最高益となっている。同社はこのところ厳しい消費関連の中でとりわけ厳しい百貨店を主体に事業を行っていながら、最も利益ウエイトの高い第3四半期に数年来の最高益を上げているのである。つまり、企業は売上高が落ち込む中で経費を削減するが、売上高のマイナス幅が拡大する過程では利益面に現れにくい。しかし、売上のマイナス幅が縮小すると増益という形で現れやすいものとなる。

マイナス幅が縮小するということは、個人から見れば、マイナスはマイナスであり、回復は実感できないのは当然であるが、企業の業績から見れば、売上高のマイナス幅の縮小は増益をもたらすこともある。


さて、個人消費の前年同月比ベースの落ち込みは1011月が最大で、12月から急速に回復していると考えられる。ロック・フィールドの場合、直近公表された第3四半期決算は11-1月であり、依然消費の最悪期を含んでいる。しかし、今月末から公表が始まる2月決算企業の場合、第3四半期が9-11月であり、第4四半期は回復に転じた12-2月となるため、最悪な第3四半期の状況から、劇的に回復している可能性もある。よって、次回は2月決算企業を取り上げて、決算状況をシュミレーションしてみよう。読者の皆さんもこのシナリオを念頭において、五感を働かせて、銘柄を探してみたらどうだろうか。


なお、前述のロック・フィールドの決算速報をこちらに掲載しています(ロック・フィールド決算速報



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