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前回は、キユーピーのコア事業の業績と主原料である大豆価格の関係を見た。しかし、必ずしも逆相関にあるわけではない。そこで、今回はなぜ一致しないかを追求する。
このような場合、とりあえず過去の決算説明会資料から、その要因を探すのが手っ取り早い。しかし、それでもどこかに絞り込まないと、手がつけられない。そこで注目するのが、特に2004年度、2005年度と業績が大きく悪化した局面である。これは、業績の悪化したときのほうが、その要因を調べやすいことによる。そこで、2004年度、2005年度の決算説明会資料を見ることにする。
このページ
の下のほうにある証券アナリスト向け04期期末決算説明資料と05期分の二つが今回使う資料である。できればプリントアウトしたほうが、見やすいだろう。
まず、2004年度の資料をくくって行くと初めのほうに、「想定以上の原料高騰が収益に影響(P.3)」とある。もう少し読み進むと、「マヨネーズ・ドレッシングは原料高騰が4億円影響(P.8)」となっている。また、タマゴ事業では「相場急騰に合わせた売価調整の遅れで8億円のコスト増(P.8)」とある。鶏卵価格についてはグラフも載っており、前年比で大きく上昇した様子が窺える(P.9)。ただし、ここで原料高騰が4億円影響があったという表現と、価格調整の遅れで8億円のコスト増という表現の違いを押さえておく必要がある。物流システム事業でも「燃料価格の上昇などが、コストに影響(P.8)」という記述がある。
資料を読み進むと、2005年度の計画が記載されている。それによると、「原資材コストの上昇を吸収し、着実な回復を見込む(P.12)」となっており、2005年度の営業利益は7%増益を見込んでいる。しかし、実際の2005年度の営業利益は減益であり、会社の見通しが当らなかったことになる。これも、非常に大切なポイントである。そして、タマゴ事業の計画のところ(P.17)を見ると、鶏卵価格上昇は鶏インフルエンザの影響によるものであり、今後も波乱要因と考えていることがわかる。それに対する対応策(P.18)が記載されている。
2004年度の決算説明会資料から業績変動要因を考えるいくつかのヒントが得られたが、さらに2005年度の資料も見ることにしよう。
2005年度の資料の05.11期業績まとめ(P.3)というところを見ると、営業利益は04.11期の157億円が128億円と大きく落ち込み、計画比4億円のマイナスとなっている。ここで、先ほど見た2004年度の資料をもう一度見てみると、当初の計画は168億円であったことがわかる。ということは、期初の見通しの168億円を期中に132億円に減額修正したが、最終的には128億円になったということである。
次に、事業別限界利益の状況のページ(P.5)を見ると、タマゴ事業に関しては、「相場対応力向上と付加価値化が進み計画比6億円増」とある。ところが、そのページの限界利益の表を見ると、タマゴ事業の限界利益は04.11期の106億円が、94億円とやはり最も大きな減益要因となっている。そして、そこには6ページを参照するように記載されている。そこで、6ページを見ると、タマゴ事業は鶏卵価格が上昇したことによって、34億円のマイナスに作用したが、価格転嫁努力などによって40億円カバーし、一方でその他のマイナス要因が18億円あり、結果的に12億円の減益となったことが書いてある。ここでわかりにくいのは、その他のマイナス要因の18億円だが、価格が上昇したことによって消費が抑制されたことなどであろうと推測される。
さて、ここまでの解説を読んできて、多分大多数の人が嫌になったことと思う。また、一生懸命説明を理解しようとしても、おそらくなかなか頭がついて行かなかったのではないだろうか。それは当然であり、上の内容に関してはそれでまったく問題ない。一応、今回はひとつの分析の道のりを示したのであって、通常とは文章の書き方を変えている。つまり、文章を書く場合、普通は先に結論を述べておいて、後からポイントを羅列すると、筆者の言いたいことが伝わるものである。しかし、それではどのようにすれば、そのような結論に達するかは理解できない。そこで、上の文章はあえてそういう形にせず、頭の中で考えた順番で示してみた。
当然、他人が頭の中であれこれ考えた道筋を、考えた順番に説明すると普通ついてこられないものである。ここで、理解してもらうことは、この文章の内容より、このようなやり方で、主として会社説明会資料を使って、業績が悪くなったり、良くなったりする原因を、論理的に自分が納得できるように突き詰めればいいんだということである。
こんなこと自分にできるかなと思った人もいるかもしれない。しかし、他人の考えた道筋はややこしいが、自分で考えてみると意外と整理されるものである。しかも、私自身このようなことを1日でやったわけではない。さまざまな業務をこなしながら、何年もかけてたどり着いたことである。もちろん、そのことだけを集中してやれば、何日かで済むかもしれない。
このようにして、その企業の業績がどういう理由で悪くなり、どういう理由で良くなるか把握することが企業を分析するということである。それさえ押さえておき、その要因をフォローしていけば、これから業績が良くなりそうか、悪くなりそうか、想像つくようになるのである。そして、結果的に株価がどう反応するかを考える手がかりが得られるのである。
ただし、今回の分析では、課題であった大豆価格と業績の関係まではたどり着いていない。上の文章をずっと続けてそこまで持っていこうとしたが、読んでいる読者も嫌になったのと同じくらい、私もこれを延々と続けるのはしんどくなってきたので、次回には整理された形でまとめに持って行きたい。
今回は、なるほど、自分がやるときもこのように行ったり、来たりしながら考えればいいんだなと理解すれば、それで十分である。
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