子供の頃、母の実家へ行く途中に

つり橋がありました。

簡素な作りで少しでも気を抜くと

川へ落ちてしまうのではと思うほど。

揺れるし足元の板は所々抜け落ちているし、

怖かったです。

両側にあるロープをしっかり掴んで

足元をよく見てゆっくり進んだものです。


その川には流れが緩やかでプールの様に

なった水遊びが出来る場所がありました。

深くなっている所があり

大人が潜って魚を取ったりしてました。

広さは10畳位だと思います。



中学3年生の夏休み、私は受験勉強の息抜きに

幼なじみ数人と川へ出かけて行きました。

そのメンバーの中に全く泳げない子が一人。


深くなってる所を教え

ここから先には行かないでねと

実際に歩いて確認したのです。

そしてカナヅチの子は浅い所で

残り泳げる子は自由に水遊びを

楽しんでいたのですが。


カナヅチの子、気が付いたら溺れててガーンガーンガーン

急に深くなっている所で溺れてたのです。

その日は大人が居なくて私達だけ。

他の子は見てるけど助けに行かない。


私はとっさにその子の近くまで泳ぎ

後に回って潜りました。

潜ったままお尻を両手で支え、

押し上げながら浅い所まで必死に泳ぎました。

距離は1メートル無かった様に思います。

その後どうしたのか全く覚えていませんが

その子が無事だった事は確かです。


潜った時、水面がキラキラしていた事

溺れた子が足をバタバタしていた事

お尻が小さかった事(中学1年生だった)

夏にそこの近くを通ると思い出します。


いつの頃か、つり橋は無くなり

鉄筋とコンクリートの橋が、

深い所があった川は整備され浅くなり

その場所で人を見かける事は無くなりました。