読後感は…
疲れた…ホント
途中で脱落しそうになったのも一度ではないです。
とても初めてカズオイシグロを読む人にはオススメできません。
いや、「何か面白い小説ない?」って聞かれたような場合にもお勧めできません。
つまりふだん純文学を読みなれているような人にもあまりお勧めできない。
ほとんどカズオイシグロのファンにしかオススメできないような気がします。
まず長い!
それに何もかも常軌を逸しています。
ついていけません。
そして読み続けるのがツライ。
ファンでない人が読むと最初の方でかなりの人が脱落するのではないかと思われます。
常軌を逸した不自然に長いセリフも読むにつれ更に度を越したものになってきます。
中ほどでは、人前ではとても本を開けないような卑猥なセリフをえんえんと読まされます。
もうこのあたりでげっそり。
それでも耐えに耐えて先に進む。
そうするともう引き返せないところまで来てしまったような気になります。
そうするうちにあっという間に激流にのまれ、もう完全にイシグロ先生の手中にはまってしまっている。
あとは急流に流され、流れ着いた岸辺はいったいどこに着いたのかと思うような不安なところ。
まあ、そんな感じですね。
とてもメンタルが弱っている状態の人にはオススメできません。
気力がみなぎっている人でも相当疲れると思います。
では「読まなければ良かったか?」と問われたら…
いや、その、悔しいけどやっぱり読んでよかったです!
もちろんファンだからというのもありますけど…
カズオイシグロの小説を旅だとすれば…
ツアーなんかではけっしてない!
予定調和なんてものはひとつもないとんでもない大冒険です!
そんな冒険に連れて行ってくれるのはこんな小説でしかありえません。
またまた、やられたな!という感じです!
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