大崎善生氏の作品です
以前に紹介したかもしれませんが、この人の作品で『パイロットフィッシュ』という作品を読んだことがあります
この人の紡ぎだす世界は独特です
美しくも儚い、切なくも逞しい
どの登場人物も生に対して痛いほど誠実に、愛に対して哀しいほど真っ直ぐにと過ごしているんですよね
で、閑話休題、今作品について触れてみたいと思います
恋人を失ってしまった男の喪失感、時、同じくして夫を不倫の末の心中で失ってしまった主婦との出会い、人格を失った中学時代の事件、人格を取り戻すきっかけとなった社説との出会い、艶やかながら哀しい思い出の詰まった高校時代、そして恋人と過ごした最期の時
愛するものを失った喪失感に苛まれながらも愛するものの死をどのようにして受け止めればいいのか模索し続ける様に胸が痛くなってしまいます
しかしながら、文章全体を振り返ってみて、少々、くどい表現があったりと『パイロットフィッシュ』に比べると一枚、落ちるかな?
それでもいい作品には違いないと思いますね、オススメします
