追いかけても追いかけてもだんだんに逃げ足が速くなり、どの子どもにも追いつけないでいる。
ついつい、自分のいつもやり方をするとまったく太刀打ちできなくなる。
ずっと赤ちゃんでいてくれれば。
ずっと小学生でいてくれれば。
ずっと見える範囲でいてくれれば、楽だが。
古臭い考えややり方を吹っ飛ばすように、子どもたちは次々にいろいろな難問を突きつける。
「ママ、これならどう?」と。まるでドリルが厚く高度になるようだ。
6冊のドリルを貰って、捩り鉢巻きで立ち向かう。
「バカにするなー」という簡単な問題もある。
「やったやった、前にも似た問題やったよ」と得意げに解く問題もある。
「こう来たか」
「参りました」という、問題には「習ってませーん」という訳にもいかず、唸りながら答を出す。
しかもドリルの解説本も解答もない。
「ところで、今までの答って合ってたのかな」
解答は子どもたちが笑って持っているような気がする。
「ママ、どうですか?難しいでしょ。」
質より量か?量が質を高めるか?分からないけれど、圧倒的な量の対処を求められ、解答のスピードだけは速くなった気がしてきた。
「間違えてると思うけれど、これでいこ。」
「時間配分考えて、とりあえずこれでいこ。」と次々こなす。
子どもたちと生活していくのに大切なことは。
・子どもたちに負けない体力。
・体力が衰えてきたら、口論に負けないディベートの力。
・常に冷静を装う。
・今までのやり方をアッサリ手放す勇気。
・そして何より宿題のドリルから逃げ出さない覚悟。
結局、何の試験を目指している訳でもないが。
このドリルをやっていること自体が好きなのかな。
母になってからの21年間、凝りもせず、飽きもせず、毎日毎日学習している。
ご褒美は新しいドリルが貰えたこと?
もうすぐ2歳の6冊目のロクは、すでに超難問を出してくる。
「ママ、これはどう?」とニヤニヤしながら、走って逃げる。
「待って、待って」と言いながら、走って追いかけている。
時にはドリルのページをビリビリに破りたくなりながら、今日一日の宿題をどうにか終わらせて眠る。
「ママ、また明日ね。」
