合宿報告の記事に、たく父さん、Tactlessさんからあたたかいコメントをいただきましたが、すみません、ブログがなかなか更新できていません。


夜パソコンに向かう時間がとれない言い訳はいくつかあるのですが、そのひとつが、昨日行われた第17回柏市小学生将棋大会なのでありました。


が、まったくの言い訳です(汗)


合宿報告その3をもうしばらくお待ちいただいて、今日は先に表題の大会のご報告。


毎年夏休みに行われているこの大会、17回目を数える今年は、三井ガーデンホテル柏様のご好意により、ホテルの大広間を会場としてご提供いただき、盛大に、本当に盛大に開催されました。


今年のこの大会、実は企画段階から、図々しくも石田先生に自らお願いして、運営を引き受けさせていただくことになりました。


この2年間、子供といっしょにさまざまな将棋大会に参加させていただいた経験をもとにして、初心者の子から強豪の子まで、広く平等に楽しめる将棋大会を、自分の手で企画してみたいなあ、との思いがあったからです。


大会の対戦方法に関する議論は別に書かせていただくこととして、結論として今回のこの大会では、次のような対局のやり方を採用しました。


●まずおおまかに、ビギナークラス(5級以下)とチャレンジャークラス(4級以上)にわける。

実は当初、ビギナークラスを8級以下、チャレンジャークラスを4級~7級、チャンピオンクラスを3級以上(クラスのネーミングは将棋スタジアムといっしょですね)とし、3つのクラスを設けたいと思ったのですが、いろいろと経緯があって、2クラスとすることにしました。

このときビギナークラスとチャレンジャークラスの2つを残したばっかりに、5級でも「ビギナー」という、なんとも失礼なネーミングになってしまいました。

「ビギナー」という響きに抵抗があった方がいらっしゃれば、ここで密かにおわびを申し上げます。


●各クラス、4人ひとくみで予選リーグを組む。どのブロックにエントリーするかは抽選で決めるのではなく、会場に先着した順で、自ら好きなブロックに名前を書き込むこととする。

これは関宿の将棋大会で採用されているやり方で、実は最も公平な方法のような気がします。さらにいちばんの効用としては、兄弟や仲のよい友達同士が、予選リーグや決勝トーナメント緒戦で当たってしまうことを、意図的に避けることができる点にあります。


●予選リーグは4人が総当りでひとり3局とし、各リーグの1位同士、2位同士、3位同士、4位同士で決勝トーナメントを行う。

これも私が勝手に関宿方式と呼んでいるやり方で、この方法だと初心者の子で予選リーグがなかなか勝てなくても、決勝トーナメントには同様の子が4位トーナメントに集中しますから、そこでは勝つチャンスが生まれてきます。予選リーグはレーティングのようなもので、より棋力の近い子同士でたくさんのトーナメントを組むことにより、相対的に棋力の低い子の中からも、入賞者がまんべんなく出せる仕組みです。

子供たちは賞状などをすごく喜んでくれますから、基本的に賞状は大盤ぶるまい、この考えが子供の大会のベースにあってよいと思っています。


●決勝トーナメントは3位決定戦も行う。また、1回戦の敗者同士で裏トーナメントを行い、そこで勝ち残った1名を第3位とする。

これは関宿方式にはないルール。トーナメント1回戦で負けてしまうと、半分の子は、リーグ戦3局、トーナメント1局の合計4局で大会が終わってしまいます。これは遠方から参加してくださったりする子のことを考えるとちょっとさみしい。

なので、必ずひとり5局は指してもらえるよう工夫しました。

それと、柔道のように敗者復活で3位を作ることで、1回戦で負けてしまった子供のモチベーションを少しでも維持できる効果を狙いました。


●予選リーグで三つ巴になった場合は、学年の低い子から、どのトーナメントに参加できるか選択できることにする。

関宿方式の一番のネックがこの問題だと思います。すなわち、4人ひとくみで総当りを行った場合、一人が3連勝、または3連敗だったときに、残りの3人が1勝2敗、または2勝1敗で並んでしまうのです。

当初は学年の低い子から、順位を上位とするつもりでしたが、どいひささんのアイデアをいただいて、出場するトーナメントを選択できることにしました。

今回は1ブロックだけ三つ巴が生まれましたが、1位~3位トーナメントの選択権を得た子は、優勝を狙って3位トーナメントを選んだようです。

子供らしくて正しいw


●決勝トーナメントは、「1位トーナメント」「4位トーナメント」とするのではなくて、トーナメントに別の名前をつける。

だって、「4位トーナメント」なんて、ちょっとかっこ悪いじゃないですか(笑)

だから、ときんの会の合宿にならって、上から「最強トーナメント」「名人トーナメント」「竜王トーナメント」(連盟の序列では本当は竜王⇒名人ですけど。読売新聞さま、ごめんなさい)、・・・「棋聖トーナメント」という風に、七大タイトルの名前をつけました。


●決勝トーナメントにおいて、上位2つ、すなわち最強トーナメントと名人トーナメントは、1回戦から全局10分30秒の時計を入れる。

初心者重視の大会だと、スケジュールどおりに対局を消化することを優先するあまり、逆に強豪の子供たちの対局がどうしてもおろそかになる傾向があると思います。

JTの10分切れ負けがその典型的な例。でも時間的制約がある中では、仕方のない面があります。

ですからこの大会では、せめて有段者の子にはある程度時間を設けてきちんと指させてあげたいと思いました。

本当は15分30秒か、10分・1分でやらせてあげたいところですね。



さて、今回の大会の募集は当初ビギナークラス64人、チャレンジャークラス32人の合計96人。

これに対し前日までに、ビギナークラス66人、チャレンジャークラス34人、合計でちょうど100人もの申込みをいただきました。

これも、勝又先生が東急の将棋大会で参加者のみなさんにチラシを配ってくださったのが大きい。

勝又先生、ありがとうございました!


当日の参加者は欠席の子、参加受付がうまく把握できておらずもれてしまっていた子(ごめんなさい)などの増減があり、

なんとビギナークラス64人、チャレンジャークラス32人と、はかったようにぴったり!


おわかりかと思いますが、この人数だとぴったり16ブロック、8ブロックが形成され、トーナメントドローが16人と8人になるのです。これは運営側にとっては理想的。


当日の人数の変動にあわせて、多少のブロックの増減や人数の増減には対応できるよう準備はしておいたのですが、うれしいことにまったくの無駄な努力になりました。


ところでもうひとつ、特筆すべきことは、今回の大会はほとんどすべて、保護者のみなさんの協力を得て運営を行った点にあります。

柏の教室に通う子供たちのお父さんお母さんのネットワークと、ときんの会のネットワークをフルに活用させていただいて、当日は8時30分から10人近くのお父さんお母さんにお集まりいただき、スムーズに準備を進めることができました。

ただし9時30分過ぎに受付に来場者が集中して、一部の方をかなりお待たせしまいましたが。(これも申し訳ありません。このときは保護者ではなく、栄光ゼミナール南柏校の野崎先生に多大なるフォローをいただきました。御礼申し上げます)


受付や会場設営の時間はかなりバタバタとしていて、写真を撮るヒマがありませんでしたが、会場の雰囲気はこんな感じ。

                             
こどもと将棋をしよう!@柏-会場図   


こどもと将棋をしよう!@柏-式典


どうです、かなり立派でしょう?

なんだか公式の全国大会と言っても信じてもらえそう。

会場が広くてゴージャスなので、保護者席も飲食用のブースも荷物置き場も、スペースを確保できました。


来賓は主催者代表の石田先生のほかに、後援を下さった柏市より山田市議会議長様もかけつけてくださいました。

講師の先生はご存知勝又先生と、将棋界の期待を一身に背負う、かの佐々木勇気四段。子供たちのあこがれの存在ですね。


こどもと将棋をしよう!@柏-来賓


指導対局はのっけから、腰痛を押して勝又先生が12面指し!

勝又先生、本気で96名すべての子供たちの指導をしようとしてくれたのだと思います。

いつもながらありがとうございます。


こどもと将棋をしよう!@柏-12面指し


佐々木先生の指導は初めてみたけど、「ほら、こっから5手詰めだよ!詰ましてごらん!」とアニキっぽい誘導w

子供たちと歳が近いせいか、みんなとても楽しそうに和気あいあいと指していただきました。


こどもと将棋をしよう!@柏-佐々木先生指導対局


先に書きましたように、賞状は大盤ぶるまいがよい、と思っていますので、優勝トロフィーも石田先生に無理をお願いして、トーナメントの数だけ、8本用意。


こどもと将棋をしよう!@柏-トロフィー


賞状は各トーナメントで3位が二人出ますから、優勝、準優勝、第3位二人で、4枚×8ブロックで手作りの賞状24枚を用意。

その他に、柏市の山田市議会議長のご好意で、柏市長賞を2名、柏市議会議長賞を2名、表彰させていただきました。


おかげで閉会式にも、こんなにたくさんの子供たちが残ってくれました。


こどもと将棋をしよう!@柏-閉会式


対局の運営は、ときんの会の将棋大会に慣れた方たちのフォローのおかげで極めてスムーズ。

午前中に予定を1時間短縮できたおかげで、午後は1局1局を時間を揃えて進めることができ、緊張感を保ったまま全局を消化することができたと思います。

対局表の数をご覧いただければ、盛況振りと、運営の大変さがわかっていただけるのではないでしょうか。


こどもと将棋をしよう!@柏-手合い表


運営に携わってくださった方にはとても大変な思いをさせてしまいましたけど、実はこれ、文化祭みたいなノリがあって、ただ付き添いで子供たちの対局を観戦しているだけよりは、充実感があって楽しい、ともしも思ってくださる方がいたらうれしいと思います。

(それにしてもいろいろと図々しく仕事を振ってしまいましたので、よしはるにつきあわされるのはもうこりごり、という方もいらっしゃるかと思いますけど)

ご協力くださったみなさまには本当にお世話になりました。

ありがとうございました。


さて、予想以上の盛会のうちに無事終了したこの大会、来年も同じ会場をご提供いただけることになりそうです。

今回は初めての取り組みでしたので、そうは言っても反省点も多く、来年もまた機会をいただけるなら、さらにパワーアップした、理想の子供将棋大会の実現に向けて、準備を進めようと思います。


今回ご参加いただけなかった方には、来年は是非柏までお越しください。

でもってもしよかったら、私達といっしょに大会を作る側で活躍していただけませんか(笑)?


新しい仲間を常にお待ちしております。

是非お声掛けください。


今回も、いちばん楽しかったのは間違いなく私でした(笑)

こんなおいしい役、ホントにやらせてもらえてありがたかったと思います。


繰り返しになりますが、みなさま、ありがとうございました。


入賞した子供たち、おめでとう!

入賞できなかった子供たちも、最後まであきらめずによくがんばったね!

ありがとう!