接触は尚必要ない
本当の精神異常者が正常なら
正常だと思っている者こそ
異常なのかもしれないという
使い古された論理にすがる老婆
虚空の彼方に恋人に想いを馳せるが
性交渉の最中に折檻を加えてきて
それが快楽と感じてしまうことの
煩悶に悩む麗しい少女
居眠りする人を見て
もしかしたら夢を利用して
時間跳躍の可能性を夢見る
若き物理学研究者
財布の中を眺めて
もう一度見たら増えていないだろうかと
淡い期待を持って
もう一度開けるサラリーマン
視線を交えずに
その相対的干渉をのみ愉しむ時には
なぜかいつも
頭の中には永遠に続く平行線が浮かぶ