シャドー | あの時の映画日記~黄昏映画館

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あの日、あの時、あの場所で観た映画の感想を
思い入れたっぷりに綴っていきます

『シャドー』 原題:Tenebrae

1982年(伊) ダリオ・アルジェント監督作品

 

可愛い美少女が怖い目にあわされヒィーヒィーと逃げ回る作品がお得意のダリオ・アルジェント監督。

 

彼の作品はそれが目当ての僕なんですが、

本作の主人公は中年の男。

 

殺されるのは女性が多いのですが、

いつものアルジェント監督作に出てくるような美少女ではないところがまず不満。

 

ヒッチコックやデ・パルマも顔負けの長回しのシーンがあるが、

思ったようにサスペンスが盛り上がらないのもお気の毒。

本人はノリノリなんでしょうけどね。

 

主人公はニューヨーク在住のサスペンス作家。

彼がローマにやってくると、

彼のプロモーターや愛人、

その他諸々の人間と出会い、

彼等は次々と惨殺される。

 

謎解きサスペンスなのかどうか、

物語中盤くらいでピンと来てしまったから、

ラストまで興がわかなかった。

 

犯人の神出鬼没ぶりも、

よくわからないところが多く、

一番サスペンスを感じたのは、

本編とあまり関連性がない女の子が犬に追っかけられるシーンだったというのもね・・・

 

主人公が執筆した通りに殺人事件が起こるのかと思えば、

そうでなかったり。

もったいぶった著書の存在も、

途中でどっかいっちゃうし。

 

らしくないアルジェント作品。

やっぱり彼は原色べったりのハッタリのきいたホラーが向いてます。

 

ジュリアーノ・ジェンマが刑事役でちょこっと出演。