処刑の島 | あの時の映画日記~黄昏映画館

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あの日、あの時、あの場所で観た映画の感想を
思い入れたっぷりに綴っていきます

処刑の島

1966年(日) 篠田正浩監督作品

 

武田泰淳の原作を、

石原慎太郎が映画化を企画、脚本を書き、

篠田正浩が監督した一篇。

 

太平洋にある小島。

そこは昔、

感化院でも手に負えなくなった少年らが島流しにあった島だった。

 

その木島に、

ミシンのセールスを装って男がやってきた。

 

この男も実は昔、

この小島に送られた過去のある少年で、

その少年時代脱走未遂を企てた際、

この少年たちを奴隷のように扱っていた大嶽につかまり、

半殺しになるまで殴られ、

そのまま海に放り投げられたのだった。

 

三郎というこの男は、

潮に流されて漂流しているところを漁師に助けられて、

かろうじて生き延びた。

 

そして、

大嶽に復讐するため、

それからもう一人の男を殺すために、

小島に戻ってきたのだったのだが・・・

 

気の狂った暴君のような元日本陸軍将校大嶽を演じるは三國連太郎。とても憎々しい悪役です。

 

そして、

大嶽には娘がいるのだが、

その可憐な娘を岩下志麻。

当時25歳ですがとても美しいです。

後に篠田監督夫人となる岩下志麻さんですが、

監督はこんなころから目をつけていたんですね、と・・・

 

島流しにあった三郎以外の他の少年たちはどうなったのだろう。

劇中では、

一人だけ土建屋の社長になっているのだが他はわからない。

 

個人的な恨みを果たすだけの物語なので、

展開に広がりはなく、

とても内向的な内容。

 

岩下志麻の美人ぶりが最大の見どころといったところです。