『ピンク・レディの活動大写真』
1978年(日) 小谷 承靖監督作品
嵐のようなブームでした、
“ピンク・レディ”。
そのブームの中でも、
僕は、初期、中期、後期と合ったような気がします。
2年くらいの間でしたけどね。
初期は『ペッパー警部』や『ウォンテッド』に代表される、
ちょっとアダルト路線。
ケイちゃんもまだあんまり痩せてなくて色っぽかったです。
(僕はケイちゃん派)
中期は、『UFO』や『サウスポー』のような、
流行乗っかり路線。
人気が一番爆発してた頃ですね。
そして後期は、『モンスター』や『透明人間』などの、
お子様路線。
この映画が製作されたのもその時代に入ります。
ですから、
この作品はお子様にも喜ばれるように、
とっても泥臭く丁寧に作られています。
ピンク・レディ主演で映画を作ることになったプロデューサー(石立鉄男)。
脚本家秋野大作、監督田中邦衛を交えて3人で構想を練ることに。
が、
脚本家は下町人情物語が撮りたいといい、
プロデューサーはSF,
監督は西部劇がいいといって譲らない。
この3人の構想を、
そのままピンク・レディが演じるという構成です。
そして劇中の合間に、
ピンク・レディのヒット曲が流れ、
コンサート映像などのサービス映像もある。
ピンク・レディお二人の演技が、
可愛そうなくらいへたくそなので、
パロディ映画を楽しむ感覚だったのだが、
いまいち乗り切れず。
ただ、
西部劇のエピソードは、
田中邦衛が中心となっていることもあってか、
不覚にもちょっと楽しませてもらった。
旬を過ぎかけているアイドル映画だから、
相当な早撮りをしたんだろうなあと想像がつく。
製作費もあまりなかったんだろう。
そんな中、
小谷監督はなかなか頑張ったと思いますよ。
どうせチープなんだから、
そのまんまチープに仕上げちゃえという潔さを感じる。
タイトルの、
『活動大写真』というのは、
なかなかうまいタイトルで言い表している。
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