ゾンビ・コップ | あの時の映画日記~黄昏映画館

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あの日、あの時、あの場所で観た映画の感想を
思い入れたっぷりに綴っていきます

ゾンビ・コップ』 原題:Dead Heat

1988年(米) マーク・ゴールドブラット監督作品

 

ノロノロ動いて人間をかみちぎるゾンビがうようよ出てきて退屈する作品が多いこのジャンルも、

ちょっとひねりを加えたら面白くなるという見本のような作品。

 

ロサンジェルスで宝石強盗が発生。

巡回中だったトリート・ウィリアムスとジョー・ビスコポの二人の刑事も現場に向かう。

 

すぐさま銃撃戦が始まるが、

犯人たちは何発銃弾を受けても倒れない。

トリート・ウィリアムスは荒っぽい作戦で犯人を爆死させる。

 

どうやら宝石強盗はグループの犯行のようであることがわかりかけてきたとき、

女性検死官のクレア・カークコンネルが、

爆死させた遺体が以前自らが検死した死体だとウィリアムスらに告げる。

 

~中略~

 

操作中にウィリアムスは動物を安楽死させる減圧機に閉じ込められて死亡。

が、

ある研究所にあった死体蘇生装置で復活。

しかしウィリアムスは生きた屍、すなわちゾンビであり、

細胞が生きている時間は12時間。

この限られた時間内に、

強盗やゾンビの事件の解決に立ち向かうのだが・・・

 

中華料理屋の調理人が次々さばいた牛や北京ダックや豚が蘇生装置で次々蘇ってきて、

主人公らに襲い掛かってくるところが愉快でグロテスク。

 

ゾンビとなったウィリアムスが同じくゾンビの悪人と正面からマシンガンで撃ち合うシーンも、どちらも死なないから面白い。

なかなか盛大な見せ場だ。

 

刃物も銃も役に立たず、

こうなったら肉弾戦。

そうしているうちに自らの肉体は腐っていく。

 

ストーリー的にはちぐはぐで、

わけのわからないところもあるにはあるが、

無責任に強引な展開に持ち込んでいるのも痛快。

 

死体復活のシーンは、

ホラームービーの古典、

“フランケンシュタイン”へのオマージュにも思えてくる。

 

B級映画の佳作“ピラニア”や“ランボー2”、

“ターミネーター2”などで見事な編集をみせた、

マーク・ゴールドブラット監督はよく見せ場を心得ている。

 

B級映画の大スター、トリート・ウィリアムスも奮闘。

熱血刑事コンビのゾンビ版。

ラストもなかなか洒落ている。

 

 

 


懐かしい楽曲がいっぱい!

昭和音楽祭