『ファンダンゴ』 原題:Fandango
1985年(米) ケビン・レイノルズ監督作品
アメリカ映画には、
青春の終わりをしみじみと描く佳作が数々ありますが、
本作もそうです。
1971年。
デビーと結婚することになっていたワグナーが、
パーティーの最中に、「結婚しない」といいだす。
ワグナーにベトナムへの召集令状が届いたのだ。
それを見ていたガードナーは、
「自分も召集されている」とはなし、
ほかの友人3人を強引に誘ってファンダンゴ(最後のばか騒ぎ)をやろうといいだす。
5人はその中の一人フィルの車に乗り込み、
はるかメキシコ国境まで繰り出すことになる。
「ドン」にあうために。
ガス欠や、長旅の疲労で、
5人の仲は良好とはいいかねる状態だった。
途中、
女の子をひっかけて、
墓場での花火大会。
そこでベトナムで戦死した若者の墓を見つけてショックを受ける。
みんなから根性なしといわれたフィルが、
徴兵拒否をしないことをワグナーやガードナーに誓わせて、
スカイダイビングを決行する。
そんなことをしているうちに、
5人の友情はさらに深まっていき、
「ドン」に再開するのだが・・・
「ドン」の正体は隠しておきましょう。
5人の仲間“グルーバーズ”にとって大事なもの。
ジェームス・ディーンが出演した、
「ジャイアンツ」のさびれたオープンセットを訪問する場面もいい味。
スカイダイビングのシーン。
このシーンも楽しかったなあ。
パラシュートが開かずに洗濯物が大量に出てくるんだ。
ガードナーは、
たどり着いた国境付近の街で、
ワーグナーとデビーの結婚式をやろうと言い出す。
実はガードナーも、
デビーと付き合っていたことがあり、
今でも多少の未練が残っていた。
あたたかい街の人々の協力で、
盛大な夜の結婚式が行われ、
式が終わるころ、
5人は自然とばらばらになっていく。
このシーンが秀逸で、
本当にあの日あった青春の終わりを感じさせてくれて、
ジーンときた。
役者はみな好演だが、
ガードナーを演じたケビン・コスナーはやっぱり光ってた。
なんとなく切なくなる作品。
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